第18話 お風呂
「風呂とか入れそうだったら、先入れよ。俺は洗い物とかあるから」
「うん。ありがとう。それじゃあちょっと入ってくるね。熱も出てるし、10分ぐらいで出ると思う」
「あいよ」
そう言って真昼はフラフラと風呂場へと向かった。
少し心配になったが、自分でいけると言ったし、大丈夫だろう。
俺は洗い物をするためキッチンへ向かう。
洗い物と言っても昼と夜の飯の皿と箸とコップだけだ。
故に10分ほどで終わった。
することもなくなったので先程まで読んでいたラノベを取り出す。そして読み始めた。
読み始めて30分ほど経っただろうか?
真昼が全く風呂から上がってこなかった。
俺は立ち上がり脱衣所へと向かう。
さすがにこれは長すぎる。たしかに女子はデートとかで遅くなると読んだことはあるが、お風呂が長すぎるなんて読んだことも聞いたこともない。
脱衣所の扉を開けようとしたところで立ち止まった。
こういう時ってラブコメなら女の子が風呂から出たのと鉢合わせになるんだよな。ここは声をかけることにしよう。
「おーい。起きてるか?大丈夫か?」
返事がなかった。
これはかなり重大かもしれない。
ふぅ、と深呼吸し、「開けるぞ!」と一言叫んでから扉を開ける。
「ウーーワオー!」
そこには真昼の先程まで来ていた服(制服)やら下着やらが置いてあった。
思わず鼻を抑える。
鼻血が出るかと思ったー。
さすがに脱ぎたてほやほやの下着に興奮しない男なんていない。特に男子高校生なんてやばいだろう。
そして俺はその男子高校生なのだが?
「ま、真昼…?大丈夫か?」
もう一度声をかけた。しかし返事はなかった。
これはマジのマジでやばい可能性が大だろう。
「悪い!開けるぞ!」
俺は風呂へと突撃した。
ううううわわわわ………。
俺はこの景色にアメイジングだった。
「で、でかい……」
口から出た言葉がこれだった。
そして自然な流れで鼻を抑える。
そこには当然のように全裸の美少女、宮下 真昼の姿がある。
真昼が寝ているのか気絶しているのかはわからないが、おそらく気絶だろう。
俺は真昼を風呂場から持ち上げ、リビングへと運んだ。
着くと一旦床に寝かす。そして胸元と下半身の方にタオルをひいた。
俺からしてみればご褒美タイムのようなものだったが、相手のことを考えたらわかることだ。
タオルを引いてから、流石にこのままでは、風邪もひくだろうと思い、大切なところは見ないようにしながら体から水滴を拭き取った。
それにしても、あの時の光景が頭から離れない。
そう、おっぱいだ。
あれは何カップなのだろう?Bか?それともCか?
どちらにせよ大きすぎる。
「う……、」
どうやら、真昼は目を覚ましたらしい。
しかしどうしよう…?こ、この光景を見たら、真昼は…
「えっ?京くん…?ひぇっ!な、な、な、何してるの?!ひぇっーーーー!」
そう叫び、真昼はまたしても気を失ってしまった。
どうしよう?
これで真昼が起きてこなかったら…。
俺、殺人犯になっちゃうんじゃね?
一様、さっきの真昼の行動によって動き、役割を果たしきれていないタオルをもう一度役割を果たさせる。
そしてそう上から少し大きめの布団をかけておいた。
「ごちそうさまでした」
自然と感謝の気持ちが口から出て、手を合わせていた。
しかし、真昼が起きたら俺は謝罪をしなくてはいけないんだろうな?
この後ものすごく過酷なことになることだけは予想できた。
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