9話 透明化
「所で、私が言うのもなんですけどどうして夜に学校に?あと視えているんですか?」
「あー、視えている訳ではないが空気の流れで何となくな」
「学校へは?」
「・・・」
どうしてそこ突っ込む。敢えて言わなかったのに。
「どうでも良いけど、何これ?三者懇談?」
エミリーは僕が黙ったからか、そうでないのか知らないが今の状況を指摘する。
僕達は今教室の真ん中で僕とエミリー、対面に
どうして僕達が教室に居るかと言うと、「実は私能力者なんです!」と宍戸さんが切り出したのが理由だ。何しろ彼女は裏社会の存在を今の今まで知らなかったからだ。まぁ、要するに話が長くなりそうだったから移動してきた訳だ。
「とにかく、具体的に何を助けて欲しいのかとその理由を説明してくれ」
「あ!そうでした。
実は私には透明化出来る能力が有るんです!」
「いや、だから分かってる。僕も能力者だから。
そうじゃ無くて・・・てか何で宍戸さんはずっと透明なままなんだ?」
僕はさっきも聞いた能力者宣言をまた言う彼女に指摘をするがふと疑問に思ったので透明化したままなのを聞いた。
第一、足音が聞こえていた時点からもう5分以上経っている。その時から能力を使っているとすればかなりの疲労が貯まるはずだが。
「え?」
「いや、ずっと能力を使ってて疲れないのかなと思って」
「それも今から話しますのであんまり横やりを入れないで下さい。」
「あ、あぁ。分かった」
あんたが同じこと言うからだろ!とは思ったが口には出さなかった。
「では。
私には元々体の一部だけを少しの間だけ透明化する事が出来ました。まぁ、小さい頃にその能力を他人に見せて不気味がられた事があるので今は能力を隠してますけど。」
「そ、そうか」
「あ、でも大丈夫ですよ。今は能力の事を知っている人はいないのでぼっちだとか、いじめとかは無いですよ。
でも一週間程前に変なお爺さんからとある薬を貰ったんです。何でも気分が良くなる薬だとか。」
「いや、それ絶対麻薬か何かだろ!
まさか飲んでたりしないよな!」
「?飲みましたよ」
宍戸さんはなに言ってんのこいつ見たいに首を傾げていた。
何で!疑問に思うところ違うだろ普通!お爺さん疑えよ!
「はぁ。まぁ良いや。それでどうなった?」
「そしたら、全身が透明になって服も透明になって、あと元に戻れなくなりました。」
「・・・は?」
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