品行方正タトゥー他、漫才原稿

夏海惺(広瀬勝郎)

第1話

本職がタトゥー師 A

ぽん引きまがいの仕事している方方を Bとして

台本の一例を考案しました。



品行方正タトゥー

B 「なあAさん、タトゥー師は儲かるか」

A 「儲かったら、おまえみたいなトンマとコンビを解消するわ」

B 「よう言うな。あんたタトゥー師をまっとうな仕事と思っているのか」

A しばらく思案

B はら、みいや。胸を張って自慢できない仕事や。この前、大阪市長の橋下さんも公務員のタトゥーに対して模範的でないと言っていたさかいな

A なんや、その言い方は

  あんたは自分の仕事に誇りをもっていますか。

  ぽん引きのくせに。(Aはしょげる)

  ワシは、ぽん引きまがいに客を連れて来て、タトゥーをしたことは一度ない。

  お客さんから、彫って欲しいと頼まれるから、彫っているだけや。


  客席を意識して、Aは声を上げる。

  なあ、この男、おかしいやろ。

  どうや、みんなはどうや。

  自動車会社はどうや、あんたが車を造り売るから交通事故は増え、公害はふえるんや。

  保険会社はどうや。あんたのような者がおるさい、保険金詐欺事件が起きるんや。

  石油会社、あんたがおるさい。地球の資源がかったんするんや。

  電力会社、あんたみたいなものがおるさかい、原発事故が起きて日本は大変なことになるんや。

  化粧品会社はどうや、むやみやたらに巨乳女を作る整形外科はどうや

  耳に穴を開けるピアス師はどうや。

  人の仕事にけちをつけるな。

  タトゥー師など、あんたらの悪行に比べたら、とてもかなわんかなわん。

  法律違反したことはない。

B 悲惨な開きなおりやね。

  みんな欲しがる人がいるから成立する

A 世の真実や

  タトゥーやも同じや。

  言っておくが、ワシは一度もタトゥーをせんかとぽんびきまがいのことをしたことはない。

  タトゥーは魔物が人間を護る力がある。だから、わしの故郷では昔、女が大人になる時、手にタトゥーをした。

  事実や。飯を食うためには仕事をせねばならん。金を稼がねばならん。わしがタトゥー師を止めても、希望する客が出てきたら、すぐに別の者が仕事を始める。それもワシほどの腕はたたん。

B 偉い 開きようやね。少しは罪は意識はないか。

A それはある。親からもらった他人様の身体に絵を彫るんやさかい。一所懸命、美しいを絵が彫らせて頂く。

B あんた少しは社会貢献をする気はあるか。

  今はしようがない。だが将来はどうだ。

A ある

B あのいたいけな子どもが大きくなって、あんたの元にタトゥーを彫れと頼みにきたらどうする。

A なあ、ぼうや。とっても痛いぞ。おまけに風呂にも行けん。負い目を生涯背負わねばならぬかも知れぬ。せっかく親からもらった身体にタトゥーを入れるのは止めた方がいい。

 それでもと言うなら、よっぽどの事情があってのことだろう。

 ワシが手伝ってやる。

 ワシが自慢の腕で品行方正タトゥーを彫ってやる。

 納税、親孝行、墓参り




         金 玉 均


B 久しぶりやな

A そうやな

B どこか旅行にでも行っていたんか

A そうや

B ある人の頼みで、歴史的な仕事をしておるんや

A また

B ほんまや

  おまえに説明するのは骨が折れると思い、用意してきた

  「金玉均」の文字を示す 

  読めるか

A 当然や。

  Aの心の声 (こいつ俺のことを無学と思っている。しかし口にするのは恥ずかしいな。しかし、読まなければ、総理大臣が漢字を読めなかったと恥をかかせられたと一緒や。笑いものにするつもりや。口にするのも恥ずかしい。笑いものにもされたくない。名前としては恥ずかしけど、ええ言葉や。キンタマヒトシ。後ろに座るイケメンの先生方一物も、自分の一物と同じと言うことや。しかし現実には違うよな。故郷に帰るたびに公務員になって残る同窓生は子どもを増やしておる。子どもを造るたびに国から金を貰えるとニコニコしおる。ええことして金が貰える。うらやましいな。家族も持てないワシの代わりにええことして、子どもを造りおる。ワシは一物を使ったこともないのに。)

       迷いながら、モジモジと歩き回る

B 何をしとる。やはり読めないのか。 

A 心の声(やはり物笑いにするつもりだ。一気に大声でカタをつけてやる)

  キンタマ ヒトシ (問題がありすぎます。紙に書いて観客に示すことも一案でしょう)

B ハリセンで思い切り、Aを叩く

  阿呆。

  なんちゅうことを。

A 何をするんや。おぬしが読めと言うから読んだや

B 放送禁止用語を怒鳴って。

  漫才デビューなど吹っ飛んだわ。

  立場をわきまえろ。

  すべておしまいや。見ろお客様を。

  青ざめているぞ。

A ワシも迷った。でもおぬしが読めと言ったから、読んだんや

B 無学なおまえに期待した責任は俺にもある。

  いいか。キンオウギョクと読むんだ

A どこが。

  A(玉の文字の点を示し)オウとは読めんわ。タマとしか読めん  

B やはり学がないの。

  このカタは隣の国の偉い革命家。

  客席の皆さん、今日のことはワシが事情を説明しますから、忘れて下さい。

  この方は韓国の方で科挙試験という偉い難しい試験に合格されたエリートや。しかし当時の朝鮮国の行く末を憂えて、日本の明治維新に学べて政権打倒のクーデターを起こした。明治17年の頃や。明治17年と言うと、明治維新から17年後のことだぞ。ところが3日間でクーデターは失敗、日本に亡命し、刺客の手から逃れ東京や札幌、小笠原諸島など日本各地を点々とした。ところが革命の闘志を消えず、上海に渡ったが、そこで刺客に、パンパンとピストルで暗殺された。明治27年のことや。明治27年というと日清戦争開戦の頃や。この方の暗殺事件が日清戦争の引き金になったと指摘する学者にいる。

しかも遺体はバラバラに切断されて、朝鮮各地に路上に晒された。

A はあ、偉いな

B どうもピントきていないな。

  はなこの方は誰や。(と言いつつ、分厚い財布から1万円札を取り出す)

A わあ一万円札や。(と叫び思わず手を伸ばそうとする)

B この方は知っているか

A 知らない筈ないだろう。それより、そんな大金、どうした。

B ええから。

A ,沈黙

B 本当は名前を知らないやろ。仕方はないから教えてやる。福沢諭吉さんや。

  明治の大教育者や。

  慶応大学の創始者や。

  この人たちか中心になってキン、いかん思わず放送禁止用語を口にしそうになった。

  キンオウギョクの日本での逃避行を助けた。

A 偉かったんやな。(言葉とは裏腹にAの目はBの一万円に釘付けになって動かない)

B 天は人の上に人を造らず。人の下に人に造らず。

A 心の声(キンタマ ヒトシと同じことや)

  Bの心の声に、AはハリセンでAを叩き、言葉を続ける。

B ぽけやくとはホンマに腹立つ。こいつな元屋ではいつも最近、結婚したことでノロケまくっているんや。こんな顔の女性やけど少しは羨ましい。まあ、一人Hの回数では負けんけど。羨ましいな。

A  (ハリセン連発)

 何てことを考えるんや。

 しかし、人間には差があると福沢先生も認めておふ。学がないから仕様がない。だから人間は学ばねばならないと言った。

B 何で怪談士のおまえが、そんな世界に関係するうや。

A (ハリセンをならし) よくぞ聞いてくれた。

  いいか、ある偉い先生が偉い仮説を造りはった。

  幽霊はいる。いなければ自然の摂理に反すると。

  この金王均のような悲劇的な人生を送った人間が報われる。

B ハア。幽霊がいる。

A そうや、今は人間のカンが鈍くなって見えない。しかし将来、それを補う機器が開発される。あるいはわしのような感の鋭い人間が現れて、先生の学説は証明される。ノーベル賞なみの仮説だ。

B ノーベル賞ね。

A そうや。日本のノーベル賞受賞者の多くは仮設を打ち立て、それが後年に証明され賞をもらった。

B 要はお主の言う先生も、それにあやかろうと。

 御自身の仮説を証明する手伝いを言いつかった。

 はあ (頭を振りながら、しきりに感心)

  それで、お主が姿を見せなかった理由と、どういう関係が。 

A まだ説明せねばならんのか。

B 要は、東京にある青山墓地に寝泊まりして、キンオウギョクの霊と交信を図っていたと。  

A そうや

 




お化けにタトゥー



B あんさん、幽霊にタトゥーを彫ったと話したことがあったような。

A あったな。

B 怪談師としては、聞き捨てならない話や、聞かしてみい。

A ただでか。

B 観客の受けが良かった謝礼はする。

A 約束するな。ボランティアは嫌だぞ。

B 分かった。分かった。

A あのな、丁度、盆暮れの頃だった。数年前のことや

  雨上がりので汗が滲む蒸し暑い夜でな。扇風機を抱いて、鳩山太郎が出演する結婚を応援するモテナイを見ていたんや。ワシみたいな美男が大勢出ていた。

B なんや、それは。

  でも、時間帯が合わんとちがうか。幽霊が出るのは深夜やろう。独り身の身で嫌らしいエロ番組を見ていたとちがうか。

A マア、そんなことはええ。

  コンコンと戸を叩く音がする。客は来ない時間や。不思議に思いながら扉を開けた。

  すると、浴衣姿の女が顔を打つむせて扉の向こうに立っておる。後ろにはボンボリに青い火を灯したお付き人を大勢、引き連れておった。

B ボンボリに青い火な。ゾワとするな。

A 地面まで届く長い髪から、水が滴り落ちていた。

  女はツーと顔を上げ、寂しげな顔を覗かせた。

  切れ目の細い目。痩せた頬、はだけた浴衣から覗き見える胸にはあばら骨。

  身震いするほど、ええ女やった。

B ゾワゾワとするそ。

A そうやゾワゾワとするほどいい女や。見せてやろ。

 (といいつ、ポケットから丸山応?の幽霊画を出し、Aの目の前に突き出す)

B どこが、ええ女や。(といい、Aから幽霊画を奪い取り、観客に見せる) 

A ええ女や。絶世の美人やろ。

B ゾワゾワとくるぞ。

A そうやろ、ゾワゾワときたんや。

  これこそ初恋や。生まれて初めて乙女に恋をした。

B ゾワゾワ

A 女は後ろを振り返り控える御供に軽く会釈をし、何を言わずに、すすと扉の隙間からワシの仕事場兼住居に足を踏み入れてきた。

B 一言も挨拶もなしにか、無礼な女やな。

A それから、軽く会釈をした。

  当代一のタトゥー師と聞いてありんすと言い、背中を向けると浴衣をはだけて真っ白い背中を見せた。

B ワオー

A 透き通るような白さ。

B お骨のような白さか。

A かすかに血の色を感ずる白さやった。

B ほぉー

A 彫ってくんなましょと言う。

B ほぉー

A 事情は聞かぬ。ぽん引きもせぬ。これがタトゥー師の極意だ。

B ワシが怪談師として人を集めているのを馬鹿にしているんか。

A 相手が話す言葉や願いには耳を傾ける。

  これがタトゥー師の仕事だ。

B ほぉー

A 女は打ち明けてくれた。地獄の閻魔様が怖くて、三途の川を渡れずに供を連れ、何百年もこの世とあの世を彷徨っていると。地獄の閻魔様もひれ伏するタトゥーを彫ってくんなましょと。

B ほぉー

A 図柄はと聞くと、女はしおらしく答えた。お任せしますと。

  それでは明日からと言う約束をして、帰って頂いた。

B ほぉー

A 次の日から、呑まず喰わずで一身に女の背中に彫った。

  タトゥーはやり直しはきかぬ。一刺し一刺しが真剣勝負や。

  一心不乱や。

  巨乳オッパイ女を量産する整形外科とは違う。

B オイオイ、他人様の仕事をケチをつけるな。  

A そんなこんなで、7日が過ぎ、10日が過ぎていく。そして40日が過ぎた

  女は雨が降ろうが、恐ろしい雷がなろうが、嵐が吹こうが、雪が降ろうが、女はボンボリに青い火を灯したお伴を連れて通ってきた。

B オイオイ、雪はないろう。

A まあ、小さなことはいい。

B 完成した。後は、最後の点検をするだけだった。

  精魂尽き果てるほど、疲れ果てていた。

A いよいよ、最後の夜を迎える朝、悲劇が起きた。

B 何や。何が起きた

A 悲劇や。

  故郷から出てきた時から面倒を見ていただいている隣に住む婆様が、家を覗きやった。

  そして床に伏す自分から事情を聞いた。

  これはいかんと、近所は大騒ぎになった。

和尚様を連れて来て、お払いはする。そして家の周囲に幽霊退散とお札を張り巡らした。

A 偉い御近所さんやな。

B あほか。

  二人の愛を引き裂くお節介ものや。

  ワシと、あの女は心の中で愛し合う中になっていたんや。

  二人はロミオットとジュリエットのように、世間の定めで引き裂かれたんや。

  (感極まり、嗚咽)

A 聞いてやるさかい、話を続けや。

B その夜、女はやってきた。

  そして、あんさんの家が見えん。あんさんの家が見えんと外ですすり泣きおる。

  どうぞ、あんさん姿を現して下さいと哀願する。

A 平家物語の琵琶法師の世界やな。

  きっとお札の効能があったんやろ。

B ワシは、何とか身体を起こして扉に辿り着きたいが、体力はない。

  しかも、二人の間を裂こうとする、近所のお節介どもが身体を縛り付けておる。

A あんさん、一緒に三途の川を渡りやんしょと哀願する。

  あの切ない声を思い出すと悲しくなる。   

B ほぉー

A あんざんのタトゥーは当代一や、閻魔様も怖くない。

  でも、あんさんが恋しい。一緒にいたいというや。

B それから

A 朝、周囲が白む。

  コケコッコと鶏がなく。

  感心な新聞少年が新聞配達をする時間や。

  声はしなくなった。

  これきりや。

B ハアー

 ところで、どんなタトゥーをしたんや。

  まさか、「納税」、「親孝行」、「墓参り」とか言う、品行方正のタトゥーを彫ったと違うやろうな。

A こんな、ええ女にこそ相応しいと考えんこともなかった。

  性根のええ女やった。  

  しかし地獄の閻魔様もひれ伏すタトゥーを望んだ。顧客の望みを第一にする。

  こんな図柄を彫ってやった。

  と言い、唐獅子牡丹の図柄に極楽往生の図柄を彫った入れ墨を広げる。 


ドラえもんとお化け製造器


(このネタはAさん、Bさんに役者になって頂かねばなりません。芸域を広める覚悟と、ドラえもんの歌の著作権に関する許可が必要になると感じます)



A スーツ姿のBを見て、あんさん最近、偉い羽振りいいね。

B そうやね。漫才が人気が出てきたさかい。あんたも少し服装にもかねかけや。

A そんな余裕はないわ。

B そんなはずはないやろ。ちゃんと公平に金額を配分しているぞ。まあ自分は企画を担当し、ネタまで準備しているるさかい、倍ほどもらっているがな。それは当然のことや。それにしともムサイ格好しているな。なあみんなもそう思うやろ(客席に同意を求める)。ところで本業はどうした。

A あかん。すっかり干上がってしまった。

B あの公務員のタトゥー騒動以来、すっかり評判を落としてしまったさかいな。

A そうとしか思えない。ここで稼がねば、いよいよ干上がってしまう。

B 苦しいそうやな。相棒やから、手伝ってやろうか。干上がられて困るしな。どうや手伝うか。

A 何をするんや。

B うちの先生が、少しでも早く幽霊が、この世に存在するということを証明したいと焦っている。

A あのノーベル賞狙いの先生のことか。幽霊が存在する。しなければ世の中、不公平や。怨みを残し、この世を去った者の魂は浮かばれない。大宇宙の摂理に反するという仮説を立てた先生か。

B そうや、この仮説を証明するために、日夜、修業に励んでおられる。だが残念にも、まだ自らもお化けを見たことがないと言う先生だ。その先生が新たなお化け製造器を入手しようと言う企画を提案してきた。怪談を語ることを生業とする自分も黙って見てはおれん。とりあえずあんさんを助手として使ってやる。

A ギャラは貰えるかい。

B 儲かったらな。でも今は、そんなことを言って居る場合ではない。何よりより人助けや。あんさんもあの世に逝きなさった人で会いたいと思う人がおろう。例えばかあちゃんや。

A かあちゃんはピンピンしておる。

B それでは、父ちゃんは。

A とうちゃんもピンピンしておる。

B もうええ、一人ぐらい誰かおるだろう

A (思い当たる人がおるとAを両手を叩く)

  なんと言っても逢いたいのはこの女性や。

  (幽霊画の掛け軸を懐から出し、観客の目に前にかざす)

B 一瞬、身を引く

  気色、悪い。そんなものをしまえ。

A ええ女やろ。(観客に見せびらかし、同意を得ようとする)

  この女にもう一度、逢いたい。遭うことができれば死んでもええと思う。思えば愚かなことをした。この美しい女性にタトゥーなど彫らず、三途の川を渡ることを断念させるべきだった。

B そんなことはどうでもいいから、はよう仕舞え。

  お客さんが卒倒するぞ。

A しぶしぶと掛け軸を巻き戻す。

B お前、いつも、そんな絵を持ち歩いているんか。

A そうや。 大事に方だから、普段は仕事場に飾っているけど、外に出るときは持ち歩いている。

B あんな絵を仕事場にか。商売が干上がったのは橋下市長のせいでないで。絵も気色悪いけど、お前の美的感覚もほんまに気色悪い。相棒を解消したいわ。ノーベル賞狙いの先生に話す価値があるかも知れないな。まあえ。この企画がうまくいけば、この女に生きながら逢える。

A ほんまか。

B ほんまや。じゃ、手伝うか。

A 手伝う。

B まずお化け製造器を手に入れねばならない。

A お化け製造器?

B そうや、そのためには、まずドラえもんを呼び出さねばならない。

A ドラえもんを?

B そうや。ドラえもんを呼び出す。そして「何でもポケット」から、お化け製造器を取りだしてもらう。

A そんなことできるんか?

B ノーベル賞狙いの先生が言うんだ。間違いない。

A それでどうするんや

B ドラえもんを迎えるために、熱烈歓迎のお遊戯をするんや。まずワシがやってみるから、一緒にやってもらうぞ。

ドラえもんの歌を(古いバジョーンのドラえもんの主題歌)を古いカセットレコーダーで流す。

 こんなこといいな できたらいいな 

    あんなゆめ こんなゆめ・・・・・

    ・・・・・

   ドラえもん 「お化け製造器」欲しいよと言う。

Aは、主題歌にあわせて、可愛いお遊戯をする。

     さすがにBの行為に疑問を感じ、頭を傾げる。

A これでドラえもんを現れるのか。

B そうや。

A あんさんが尊敬する先生、少しおかしいと違うか。たちの悪いもののけに取り付かれているのと違うか。ほんとうに痛いし、一生、公衆浴場にも行けなくなるから、他人にタトゥーなど一度も勧めたことないけど、二人には魔除けの全身タトゥーを勧めた方がいいと違うかな。

B そんなことはどうでもいい。一緒に踊ろう。楽しいぞ。

A 無理に誘いに踊る。(客席を巻き込めれば最高)

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