第3話 煌びやかなホストをみた

初体験して終わったのは夜中。

帰っても一人酒するのわかってるから夜遊びしちゃいます。


体験入店するとお金くれるんです。

体験入店紹介した人にはもれなく現金もらえるんです。


そんなこんなで手元に何万か入ってるから


次は


アフターってものをしてみました。

初のホスト入店。


ほんと真面目に育ったあきはこういうことしたことなくて何もかもが、輝いていた


「いらっしゃいませ」


と大きな声でだだっ広い店内から活気溢れる声がする。


お客は私と私の友人のみ。

奥の広くて白ーいソファに誘導され先につく。


慣れた友人は「フリー」で。


と。その当時フリーって言葉なんて全く知らなかった。


広々としたソファの周りに若いお兄ちゃん達がゴロゴロ座る。


イケメンもいればこんな人がって人も。


私が目に付いたのが「こんな人が?」ってこであった。さすがあきは破天荒


私ね破.天.荒なんだけどもかなりの人見知り。


どんなに酔っていても他人と会うとシラフに戻っちゃうマイナス脳内。


黙って「こんな人が」って作るお酒を眺めて遊んでました。


この「こんな人が」って彼ね、お酒の注ぎ方からトークからテーブル周りまで私の心を120%満足させてくれるの。たった数分で。楽しかった数分


数分後


「フリー」ってコロコロいなくなるシステムらしいので立ち上がって彼は去っていった


私は友人に

「なぜ彼はいなくなった!」と激怒した。


そして「指名」という言葉を私は初めて知ったのである



「井上祐介!指名」


これが祐介との初めての出会いであり、彼との13年が続く


お金と笑いと摩訶不思議な初日であった



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