ちょっとしたオカルトみたいな

 絶対なんか棲んでるんだよなあ、この家。

 と思うことが、よくあるのです。

 まあ信じてもらえないかもしれない、わたしが聞く立場だったらまず信じないし。

 でもわたし今回は話す立場だし、体験してるのわたしだから、信じないわけにいかないんだよなあ。

 取り敢えず話し半分に聞いてみてね。


 もともと家決める時点でこの家あんま好きじゃなかったんだけどね、条件が良かったので旦那のゴリ押しで決まったんですよ。

 仕方ないから住んでるんだけどね、うんまあ周りの環境は確かにいろいろ便利よ。

 最初の頃は全然なんにもなかったと思うんだけど、いつからか日常的にラップ音がするんですよね。

 ある一定箇所のあたりがね、パキッ、とか、ペキッ、とか、音がすんの。

 2箇所ある。

 慣れたよ、多いから。

 一時期はね、よく置いてたものが落ちてきてた。

 新聞紙とか、ちょっとした飾り小物とか、誰も近くにいないし触りもしないのに、急に落ちる。

 でも別に、いつもそんな恐い気はしないから、あらやだ新聞紙まとめて捨てなさいよってこと? とか、あー埃被ってるから掃除しなさいよってこと? とか、前向きに捉えてみてました。

 あとはね、うち冷蔵庫2つあるんですよ、台所にいっこ、ごはん作る用と、リビングにいっこ、お菓子とかジュース用。

 そのリビングの冷蔵庫がね、内側から「開けてちょー!」みたいな感じで、ドンドンドンドン! って叩くみたいな振動がすんの。

 本当、「開けて! 開けて!」みたいな感じ。

 これは2回あった。

 旦那とふたりで固まった。

 最近はない。

 お菓子が「食べてちょ!」って言ってんのかね、って、捉えることにしてました。

 食べたよ。

 唯一どうにも捉えようがなくて恐かったのはね、うち2階を寝室にしてるんだけど、子どもら先に2階に行かせてて、わたしと旦那は下の部屋でのんべんだらりとしてたんですよ。

 そんでね、2階から、階段灯つけてとてとて降りてくる音がしたから、ふたりで、下の子ちゃんが眠れなくて降りてきたんだと思ってたのさ。

 なんだけど、1階のドア開ける気配が全然しないから、「ははーん、驚かそうったってそうはいかねえぜ!」っつって旦那がそこガラッと開けたのよ。

 誰もいねえんでやんの。

 階段灯もついてない。

 取り敢えず、うっひょー……ってなって、まあ、閉めたよね、ドア。

 ね、信じがたいでしょ。

 でも、あんま恐いって思ったことはないんですよ。

 「あらまー見えない誰かが住んでらっしゃるのね」みたいな。

 この家2階に床の間があるんだけど、うちは残念なことに夫婦揃って信仰心もへったくれもないもんだから、以前はその床の間を押し入れ代わりにして大量の荷物を詰め込んでいたんですよ。

 罰当たりなね。笑

 そしたらある時わたし、夢に見たのです。

 ちっちゃい女の子がうちの床の間指でさして、

「狭くて入れない」

って文句を言うわけですよ。

 飛び起きたね!

 そんで朝になって慌てて旦那叩き起こして荷物全部出したよね!

 一日がかりでてんやわんやして片付けたんだけど、それ以来、「うちに住んでるの座敷わらしだったらいいねえ」って、旦那と話しています。

 福の神だったら嬉しいよねえ。

 ただラップ音はいい加減慣れたけど、それ以外の不思議現象はできれば遠慮願いたい。

 おうちの中はできれば安心していたいもんですよねぇ。

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