いじめられっ子のはなし
さあいってみようかいじめられっ子のはなし。
先に言っておくよ。
なっちゃんはね、幼少期から比較的根性がねじ曲がっていた。
まあそれがいじめられっ子の引き金だったかもしれないけど、まあそこはどうでもいいのです。
根性ねじ曲がったやつが長期に渡る嫌な思いをしたおかげで、結果として強靭なメンタルを手に入れました。
今これを読んでいるきみがどんな人なのかは知らないけど、なっちゃんはそんな感じよ。
ちなみになっちゃんは、これを書いている現時点では、おばちゃんに片足突っ込みかけているお姉さんです。
いーい?
おばちゃんじゃないからね。
まずなっちゃんがどんな感じの嫌がらせをされていたのかというと、小学校の頃から徹底していたのは陰口。
こっち見てひそひそ話しながら笑われるの。
あとはいない人扱い。
体育でペアを組むのをひたすら嫌がられる。
中学に入るとそれに加えて、上履きに画鋲入ってたり、椅子の上に画鋲置かれてたり、家に悪戯電話されたり、わざわざ聞こえるように大声で嫌なことを言われたり、あ、なっちゃんは肌が焼けやすいので、「なんでここに黒人がいるの」「帰れよ黒人」とか、「臭い」とか、「汚い」とか、「早く死ねばいいのに」とか、もうちょっと他にないんかいみたいなものが多かったかな。
あとはどつかれたりとかね。
罰ゲームで話しかけに行く、とかもあったかな。
小学校3年生くらいから、中学を卒業するまでだから、人格を形成する大事な時期をほとんどそんな感じで過ごしたんだよ。
ここで普通だったら、辛い嫌だもう学校行きたくない、ってなるんだろうけど、なっちゃんの場合は、「辛い嫌だ」のあとの、「もう行きたくない」が通用しなかった。
いじめっ子ってね、時々絶妙なタイミングで少しだけ優しくなるんだよね。
分かる?
それにすがるみたいな思いも正直あったし、なっちゃんは図書館が好きだったから、どうせあんなのと関わり合いにはなりたくねえし関係ねえなって思ってたのもあったし、そもそも休もうと思うと父ちゃんが車で送ってくれるもんだから、休むに休めなかった。
それともういっこ。
中学に上がるとね、なっちゃんとは別に問題児が増えたわけよ。
不登校の女の子がひとりと保健室登校の女の子がひとり。
あとなっちゃんとは別に短期で省かれる子もいたわけさ。
こうやって書くと学級崩壊寸前みたいだな。
そんでね、そういうやつらは決まってなっちゃんのところに寄ってくるんだ。
ひとりになるの嫌なんだろうね。
なっちゃんは地味にそんな子らの拠り所になっちゃってたもんだから、取り敢えず教室にはいましたね。
なに話すわけでもないんだけど。
偉いでしょ。
でも強制参加の部活とかはサボった。
やりたいわけじゃなし。
体育もサボった。
運動きらいだし。
ここで大事なのは、実はなっちゃん「死にたい」と思ったことが一度もなかった。
逆だったんざます。
おまえらが死ねと思っておりました。
家の勉強机にね、ちっこいモデルガン入れてたんよ。
ビービー弾入れるやつじゃなくて、ちゃんと銃弾を装填できるやつ。
まあ弾は買わなかったけどね。
自分に向けることはまずなかったね。
頭のなかではずーっと相手に向けていた。
わたしの命、あいつらより重いし。
なんで無価値なやつらのためにわざわざわたしが死んでやらなあかんねんおまえが死ね。
って、思っておりました。
でもね、なっちゃんはそれを実行するつもりも毛頭なかったよ。
なんでそんな無価値のためにわたしが犯罪者にならないかんのや。
頭の悪いのはきらい。
ほーんとなんっちゅうひねくれたやつ。
まあでもなっちゃんはそんな自分が好きだからよいのです。
そんなだから、中学の卒業式は嬉しくて嬉しくて涙も出なかったね。
そんで高校生になって、環境が劇的に変わりました。
知らない人がいっぱい。
話しかけてくれる人がいる。
驚き。
あるとき歩いてたらペン落としたんだよね。
そしたらね、拾ってくれたんだよ。
「落としたよ」っつって。
当たり前みたいに。
いやー本当びっくりしてね、泣くかと思ったよ、嬉しくて。
そんな、人によっちゃあ当たり前なことが、なっちゃんにとっては脳天かち割れるほど衝撃だったのです。
世界は変わるんだぜ。
そこの今目の前しか見えてなくて辛い思いをしている学生のきみ。
正確にいうと、きみは若いから、当たり前だけどまだ世界が狭い。
だから自分の尺度で物事を測るしかなくて、でもそもそもその尺度が短いから、知らないことが多い。
いいかい、目の前しか見ていないから苦しいんだよ。
まあちょっと落ち着きなよ。
視野を拡げたまえ。
嫌な思いとか、苦しい思いとか、辛いこととか、涙止まんないようなこととか、そういう気持ちとか経験は、「嫌」かもしんないけど、「悪い」ものではないんだよ。
それはきみの知識と経験の一部になる。
そいつが理解できないことをきみはひとつ理解している。
そんだけのことだったりする。
台風は過ぎ去ったら清々しい空気だけを残すんだぜ。
建物倒壊して瓦礫の山ができてるかもしんないし、まわりぐちゃぐちゃで失くすものとか駄目にしたものとかいっぱいあるけど、まわり見渡してみな、なくなったらなんもねえんだよ。
それをどう受け取るかはきみ次第だけど、なっちゃんは大切にしている感覚がある。
幸せっていうのは、出された一杯のお茶を美味しいと思えることだ。
美味しいかい。
なら大丈夫だ。
ちなみにいうとなっちゃんは人間不振にもなったし、過眠過食にもなったし、味覚障害にもなったし、粗暴な性格にもなったし今でもとても褒められたもんじゃないよ。
全然関係ないけど、車に撥ね飛ばされたこともあるけどまだ生きてるし。
大切なものをつくるといいよ。
それのためだけに生きたらいい。
なっちゃんは自分の子どもをつくったよ。
自分を律するためにね。
まあ別に、そこらへんで買ってきたサボテンでもいいと思うし、野良猫でもいいんじゃない。
足掻け。
足掻く方向を間違えるんじゃねえ。
視野を拡げろ、まだまだちっせえんだから。
自分に起こりうる全てのことは自分が決めてるんだぞ。
やるかやらないか。
見るか見ないか。
足掻くか諦めるか。
その話を受け入れるか突っぱねるか。
好きにしたらいい。
自分のことだし。
誰がなんと言おうと、自分を助けてくれるのは所詮自分しかいないぞ。
「だって」で人のせいにするのも自分だ。
これを読んで嫌な気持ちになる人もいるかもね。
でもなっちゃんはこれを書けて良かった。
過去の自分を好きでいられる。
やーだー長くなっちゃったー!
終わり終わり!
辛いことこっそりここに書いてもいいよ、聞くからね。
返事するかは分かんねえけど!笑
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