悲歌夜想
夕暮れ時を鞄に詰めて
寝返りばかりが上手くなった
そんな 鉛色の勇気がある
濁りを知らない幼子の指で
小さく そして
大きく運ばれたクレヨンのように
空に溺れた太陽から
僕は
胸に綴じた靴の
呼吸の耳に鋭く
月の蒼さにナイフを貼って
いつものように ピエロのように
僕らを嗤う 僕がいる
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