闇に染まれ

胡麻味噌豆乳ラーメンカルビを添えて

第一話 「闇の始まり 世界の終わり」

12:00現在 SNS上は混乱の渦に巻き込まれていた。それは、とあるユーザーの作り出した、ウイルスによる事件である。

「闇に染まれ

私には力がある。SNSすべてを闇に染める力が

今からそれを証明する」

4/1 それは突然の出来事だった。上記に記した言葉が突如としてSNS上に投稿された。「ネタツイ乙」「通報しました」なんて言われて軽くバズり始めていたときだ。とあるデータが投稿され、ユーザーたちは騒然とした。そこには有名議員の賄賂の証拠映像、不倫現場の写真、プライベートのすべてが公開されていた。そして彼は次のような発言を投稿したのである

「4/8、すべてのユーザーに対して同じことを行う。みんなのプライバシーが死ぬとき、ネットは闇に染まる。今から楽しみだよ。時間は十分にある。あがいてみろ。」

闇へのカウントダウンが始まった。

12:30現在 ネットは大荒になっている。ユーザーたちは、次々と自分のアカウントを消していき、少しでも被害を食い止めようとするものが続出した。

だがネット上には、とある噂がたち始めていた。

「スマホやPCの電源を落としていれば、ウイルスに感染することはなくね?」

しかしその幻想をうち壊すように、彼がまたSNS上にこう発言したのである。

「スマホやPCの電源を落としていれば、ウイルスに感染することはないのではないか、という噂が出ているようだが全くの無意味だ。それを今から証明して見せよう。」

そう発言したあと遠隔操作により電源を落としていたスマホやPCを次々と起動させたのだ。ユーザーたちは恐怖で呆然としていた。さらに彼は次のように発言した。

「みんなのやっていることは、全くの無意味であることを、わかってくれたかな?少しでもインターネットに繋がったことのある電子機器は、このウイルスによってすべてを開示することになる。このウイルスの前では、あらゆるシステムが意味をなさない。どれだけ守ろうが、この『ダーク』によって無効化される。私は『ダーク』を使って君たちの個人情報を掌握し世界の頂点に君臨する。ネットを闇に染め、私の世界にしてみせる。今から楽しみだよ。さぁ!闇に落ちろ!闇に染まれ!


最後に、新たな世界の支配者の名前を宣言しよう。


cr-aw(クロウ)だ」

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