第2話 謎を残す質疑応答
「スカウト?俺を?」
「その通りです」
疑問点は浮かべれば色々ある。おそらく学生であろう彼女は一体何をしている人間なのか、僕をスカウトをしてどんな仕事をさせたいのか、そもそもなんで僕なのか
「迷ってます?」
「迷うも何も疑問だらけだよ。」
「どうぞなんでも質問してください!」
「はあ…スカウトってまず仕事の話だよね?なんの仕事?」
「探偵です!」
「どうして俺なんだ?」
「あなたの入れるコーヒーに惚れました。私の仕事場で是非コーヒーを入れてください。時給とかは聞かなくていいんですか?」
「…いくら?」
「780円です!」
「帰れ」
少々冷たいとも取れる発言だが仕方ない。
こんな学生が探偵だということにも納得いかないし、何より時給が微妙すぎる。
「790円でもいいですよ?」
「いらない。君みたいな学生は彼氏でも作って遊んでなよ。いないの?」
「私男の人好きじゃないので」
まさか俗に言うレズビアンか?あまり深く聞くのはよしておこう。
「そりゃ失礼しました。出口まで送るからほら」
コーヒーも飲み終わっているようなのでこの変わったお客様を外まで案内する。それにしても彼女の格好はこの暖かい春にしてはちょっと暑そうだ。
「私、男の人好きじゃないんですよ」
「さっき聞いたよ。」
「私性別男性ですもん。」
「は?」
「では、また来ますね!」
そう、彼女の格好は暑そうだった。この暖かい空気には合わない口元まであるネックウォーマー、長いスカートのセーラー服に黒のタイツ…。
まさかな?
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