第40話 みやじマリンですか?
「水族館?」
「そう、島内にある水族館だよ」
「スナメリや、アシカ、ペンギン、コツメカワウソ達が飼育されているんだよ」
朝から雨が降っており、退屈していた鳥居ちゃんとミカエル君に島内の屋内観光スポットを勧める僧侶と神主。
「スナメリは愛嬌があって可愛いよ、僕のお気に入り。みやじマリンのアイドルだね」
「カワウソやペンギンのお食事タイムもおススメだよ。派手さはないけど身近に楽しめるイベントがいいんだよね」
********
「というわけで、お願いします!」
僧侶と神主たちが
「其方ら、あれほど渋っていたくせに」
「お祭りの日だけ、島民限定で姿を認識し、会話を可能にしても良い、例外は認めぬと言ったのは其方らでは無かったか?」
「超〜上から目線で反対したであろう?」
祭神たちがお怒りだ。
自分たちの最初の提案を却下された事を思い出したようだ。
「もちろん、その基本はブレません」
「お祭りの考え方を広げてはどうかな?というご提案です」
「今日は何の祭じゃ?」
「毎月24日は鳥居ちゃんが誕生した祭です」
祭神たちと鳥居ちゃんの目が合った。
期待に満ちた表情で尻尾をぶん回している。
「鳥居は愛らしいのう」
「可愛い鳥居の誕生を記念する祭か!」
「構わぬぞ!」
あっさりと通った。
物は言いようだ。
「ありがとうございます!
美味しいお肉を貰ったワンコのように祭神たちにまとわりついて、はしゃぐ鳥居ちゃんが可愛い。
祭神たちも嬉しそうだ。
見た目はいたいけな美少年、実年齢は数百歳のミカエル君は、そんな鳥居ちゃんを暖かく見守っている。
「それで?」
「鳥居は愛らしいからな、ミカエルと2人きりで送り出すのは許さぬぞ」
「其方らが付き添うのであろうな?」
「それは、もちろ……」
グイッと押しのけられた。
「うむ!」
「任せろ。」
「心配無用だ!」
不動明王たちが同行する気満々だった。
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