第15話 ヌメヌメ嫌い!

「串焼き! バル! お肉売ってる!」


幼女なカデンちゃんがバルさんに屋台の串焼きを強請ねだっている。あの串焼き、小さなカデンちゃんには大きくないですか?


バルさんが4本買って、阿修羅と私にも渡してくれる。

肉を口実に阿修羅に話しかけてる。イケメン策士だ。阿修羅も喜んでいるしWin-Winですね。


嬉しそうに大きな肉を完食したカデンちゃんの手や顔に着いたタレを水魔法で綺麗にしてあげたら感激された。大袈裟だから!


ちなみにお湿り程度の水魔法は誰でも使える。水流ドバドバな水魔法は加護がないと使えない。


「ねえ、海辺で使えるカデンセイヒンはあるの?」

「BBQセット! みんなでお肉焼いて食べるの」

カデンちゃんは可愛いけどアホの子でした。それは海辺でなくても、どこででもできます。


「海産物を利用することに特化したものはある?」

「うーん、……タコ焼き器とか?」

「タコ? 焼いてどうするの?」

「風花ちゃんはタコ焼き食べたことないの?」

「…食べるの? あれを?」

「もう! 食べもしないで嫌そうな顔しないで! 食べればわかるから!」


いや、見たことあるけど。網に掛かったらそのままリリースされるズルズルしたアレを食べるの?


いやー!って、カデンちゃんがバルさんに何か話しかけていると思ったら、バルさんが海に入っていく・・・ってタコ持って帰ってきた!


捕まえるの早すぎだし!

手に絡みついてるし!

ヌメヌメを手に絡ませながら近づいてくるし!


「いやあ、こっち来ないで!近寄らないでえぇぇぇぇぇ!!!!!」

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