URUZ

砂樹あきら

第1話 登場人物紹介

バーン・G・オッド(Burn G. Odd)

 本編主人公。国籍アメリカ。推定年齢23才。身長、176cm。体重、67kg。金髪、青眼であるが、右眼は金色の魅了眼を持つ。それ故、生まれながらに望まざる力をもち、その力が魑魅魍魎を引きつける。

これがもとで、彼が高校生の時に唯一の理解者でもあり、また恋人でもあったラシス・シセラ(愛称ラティ)を亡くしている。

バーン本人は、この力を非常に嫌悪している。また自分を受け入れてくれる人に対して臆病で、ラティと同じ事を繰り返すのではないかという強迫観念があり、極端に人を寄せつけなくなってしまった。無口、無愛想、鉄面皮の三拍子がそろった根暗なヤツである。

暴走しがちな自分の力=魅了眼の力をコントロールする術を父の知り合いでもあったある魔術師から3年間ほど受けた。ゆえに分類上は魔術師である。エノク語を基盤にした召喚魔法を得意とする。(それ以外の「法」もかなり使えるオールマイティの術者である。)

17歳以後は本当の「自分」と失った彼女を探す旅を続けている。


葛巻臣人(くずまき みと)

 バーンの悪友。国籍日本。推定年齢23才。身長、182cm。体重、74kg。スキンヘッドに丸いサングラスがトレードマーク。バーンが無口な分、人の3倍はしゃべる変なヤツ。けったいな関西弁は幼なじみから移ったものなので所々間違っている。

実家は円照寺という由緒正しい寺。現在は祖父が住職をしている。臣人本人は祖父仕込みの密教系の力を使う術者である。力は祖父より数段上。また、術ばかりでなく古武術の腕もかなりのものである。

今回、祖父の友人が理事長をしている私立高校にバーンとともに教師として勤め始めるが、彼にもっとも似合わない職の1つであろう。

バーンとラティの一件に関わって以来、17歳から彼と付き合い始め、片時もそばを離れようとせず一緒にいる。バーンのことをよく知る数少ない人物である。


ラシス・シセラ(Rathis Sisera)

 バーンのもと彼女。愛称ラティ。国籍アメリカ。バーンが16歳の時に、ある事件に巻き込まれ、彼を止めようとして身代わりになり死亡している。

享年18才。身長162cm。金髪、深藍の目を持つ。はじめてバーンが心をひらいた女性。彼女の死が彼の人生には常に深い影を落としている。

性格は明朗快活。まがったことが大嫌い、思ったことは即行動がモットー。その性格ゆえクラスでも人気者であった。バーンの過去も思いも全てを承知の上で彼のそばを離れず、彼の不安を取り除こうとするかのようにいつも笑って、彼を包んでいた。夏に咲くひまわりの花のような人だった。

このシリーズの最後まで彼とともに登場する。バーンとラティのLove Storyがこのシリーズのひとつのテーマでもある。


劔地綾那(つるぎち あやな)

 私立聖メサヴェルデ学院高校 2年3組在学。年齢16才。身長、159cm。合唱部所属。ソプラノパート。

明るく、前向きで行動力がある、お姉さんタイプ。成績は中の上。英語と国語が好き。好きなことは、ファッション雑誌を見ること、甘いものを食べながらお茶をすることである。

また祥香の一件以来、バーンと臣人のまわりにまとわるようになり、トラブルメーカーとして煙たがられる。「三月兎研究会」という同好会を発足し、部長に就任する。表向きは名前の由来でもある『不思議の国のアリス』を研究すると銘打ってあるが、裏はなんと占い同好会である。調理室を根城にMad Tea Partyを繰り広げることとなる。


瀧沢祥香(たきさわ しょうか)

 私立聖メサヴェルデ学院高校 2年3組在学。年齢16才。身長、151cm。合唱部所属。アルトパート。型にはめられるのが嫌い。規則は破るためにあると思っている節がある。気分屋さんで、何かあると自分の内側にこもるタイプ。言動が後ろ向きなところがある。この性格が事件の発端となるが!?

好きなことは、ぬいぐるみ集めと少女マンガ。成績は中の下。数学と英語と体育が嫌い。「ウルズ」以後、バーンに想いを寄せ、告白するも丁重に断られた。

その後、父の仕事の都合で渡米。SFのとある家にホームステイすることになる。


本条院美咲(ほんじょういん みさき)

 私立聖メサヴェルデ学院高校 2年1組在学。年齢17才。身長、162cm。合唱部所属。アルトパート。落ち着いた雰囲気を持つ旧家の令嬢。育った環境からかそれとも生来のものかは不明であるが、時々突拍子もない言動をして周囲を唖然とさせる。(とんでもない金遣いをする)いかなる事に対しても協調性皆無。劔地綾那が大好きで(少し危ない・・・)何をするにも付いて回っているストーカー少女。

「三月兎研究会」という同好会の副部長に就任する。成績は上の上。体育以外はオール5の恐ろしいヤツ。


リリス(Lilith)

 Café Terminusの女性オーナー。年齢不詳。見た目は小学生。身長、154cm。黒髪、緑眼を持つ。

バーンや臣人の憩いの場所でもあり、裏の仕事(退魔行や除霊etc.)を請け負う時の橋渡しをしてくれる場所を仕切っている不思議な人。そちらの世界にもかなり深く関与している。らしい。 

神道系の業を使う術者。ただし、彼女が巫女服姿になって仕事をするようでは相当の事件である。店の従業員や情報収集には何体もの美形な式神を使用している模様。

妙に子どもっぽいところもあり、根っからの天然のようだが本当は・・・?稀代の魔術師の娘ではないか!?という噂もある。



葛巻國充 (くずまき くにみつ)

 臣人の祖父。円照寺住職。国籍日本。推定年齢74才。古武術の達人。いまだに武闘大会があると出場する元気者の妖怪じじい。密教系の術者としても名を馳せるが、今は全てを臣人に任せている。神道、密教、陰陽道等々日本の裏宗教界にも個人的な人脈を持っている謎の人。日本密教界の重鎮といわれている。らしい。

 幼い頃、リリスと何かがあった模様。その思いを貫くように武術修行に励み、円照寺を造った。彼女と交わされた約束は今も果たされていない。

バーンにとっては日本での保護者。臣人にとっては、越えるべきハードルであり、また、よき相談相手兼喧嘩相手。

性格は、好々爺然の狸。大の酒好き。特に日本酒(冷酒)。



榊 朋子   (さかきともこ)

 聖メサ・ヴェルデ学院高校の音楽教師。合唱部顧問。バーンと臣人の同僚。ちなみにスリーサイズは、94・62・88である。こと部活動に関しては鬼顧問であるが、教科指導においては普通の人である。バーンに気があるらしくまとわりつくが、いつも冷たくあしらわれている。綾那と美咲が三月兎同好会に籍を置いていることをあまり快く思っていないようである。

 性格は、勝ち気で気が強い。鋭い。眼鏡をかけているが、かけている時とはずした時ではどうやら性格が変わるらしい。(どんなふうに変わるかはそのうち。)誰かと三角関係になることが約束されている。

 


碓氷義知神父(うすいよしともしんぷ)

 バチカンから派遣された神父(司祭クラス)。聖メサヴェルデ学院の礼拝堂地下に存在する『守護者の門』を封印するために5年に1度派遣される。

宗派の中でも急進派に近い人物であったが、「スリサズ」以後は穏健派に近い考えになってきている。

普段は穏和な性格で、生徒の悩みをよく聞いてくれる人。曲がったことが嫌いで、真面目な人物であるが、それ故に偏った見方をしてしまうことがある。

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