第42話 憎みたい
嫌いになりたい。
憎みたい。
恨みたい。
嫌いになりたい…
憎めないわけじゃないだろう?
他の客と同じだ、いいように使われていただけの風俗客なんだから…。
自分以外にも、そんな奴は何人もいる。
憎めばいい。
恨めばいい。
それでも逢いたいと思う。
逢えば腹も立つし、空しいだけなのに…
毎日…毎日…思わない日は無い。
1日に何時間、彼女の事を考えている?
どれほど募らせても…その想いは彼女に目に触れることはない。
憎めれば…楽に慣れるのに…。
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