第2話 問おう、あなたがわたしの母親(ママ)か…?

異世界で転生—— したっ‼︎



ばぶぁあれ?」



と—— そこで、わたしはふと、おかしな事に気がついた。



てんちぇー転生しちたのにゃらたのならわたちをわたしをうんりゃりょーちんは産んだ両親はいじゅこにぃ何処に?」



キョロキョロと周りを見渡して見るも—— 人っ子ひとり、影も形も見当たらない。


というか…。


何故、赤子のわたしはキャベツの葉に包まれて、こんな星空の下で寝かされていたのだろうか…?



「…………」



まさか……親に捨てられた?



だぶぅふぅおうっふぅ……」



背中に、冷たい汗が流れる。



(い、いや…それならそれで、態々こんなキャベツの葉で包むような事はせず。産着でもなんでも着せて、適当なカゴに入れて捨て—— ハァッ‼︎)


と—— そこまで考えていたところ、わたしの頭の中で、ピスタチオが弾けたかのような感覚と共に。とある国で昔から繰り広げられて来た—— ある〝大人の苦しい言い訳誤魔化し〟の話を思い出した。


そして、その話を元に—— わたしは、馬鹿げた〝ある可能性〟に思い当たった。



いにゃいにゃイヤイヤ……」



思い当たったのだが……。


出来ればハズレていて欲しい。



いびゃいやでみょでもましゃきゃまさか…」



駄菓子菓子だが、しかしっ!


この状況がっ—— 〝それの可能性〟を否定しきることを許さないっ!



ましゃかまさか——」



〝〝あなたがわたしの母親ママか?〟〟



わたしを抱くように包む、物言わぬ〝キャベツ〟に—— わたしはそう、問いかけた。

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