校外学習・・・(3話)

 次の日・・・


 

 「彰。吸引した?」


 真子は昨日の花火のこともあり心配になった。


 「大丈夫だよ。ケホッ!」


 花火が終わった辺りから喘息の発作が出始めてきたのだ。


 「一応先生救護の先生に言っておいたけど。」


 そんな会話をしながら廊下歩いている真子と彰。ホテルの入り口で集合してからバスに乗車するのだが中の良い二人は室員メンバーよりも2人でどうするほうが楽なのだ。


 「時間やばいよ。早くいかないと。」


 そしてクラスメイトがそろったところでバスに乗った。


 「ケホッ!コホッ!ヒュッ!」


 「彰大丈夫?」


 「大丈夫。今日は三十三間堂と清水寺と午後は好き

  ところいけるんだろ!三十三間堂にお前の顔ある

  か楽しみだぜ。」


 「全く・・・。」


 そうこうしているうちに三十三間堂に着いた。しかし昨日よりも彰はあまり元気には見えなかった。しかし彰は周りに心配をかけるのが嫌いなのは真子が一番良く分かっていた。


 「こちら三十三間堂には1000体以上の仏像が置いて

  あっれ皆さんに似た顔があるといわれています。」


 新しく来たバスガイドさんはそう言った。


 「俺の顔あるかな?」


 「どうだろう。でも自分の顔があるんだったらなんか

  うれしいな。」


 「そうだな。ゴホッ!」


 「彰。吸引したら?」


 彰は頷いてお手洗いに行った。吸引をしていると何か

ゴソッ!物音がした。


 「なんだろう?」


 彰は物音のする音に歩いて行った。廊下の角を曲がった瞬間キャー!っという悲鳴と共に一人の女子生徒が消えた。


 「誰だ!」


 「彰大変!真子がいなくなった。」


 さくらと翔は走りながら俺のほうに来た。


 「さくらと翔!それって本当か。」


 「うん。真子は彰を探しに行くって言ったからこっそ

  りついて行ったの。そしたら急に消えて。その瞬間

  悲鳴が聞こえて。バックだけ残って全部消えた。」


 「翔!さくらから絶対に離れないでくれ。さくら、

  女子だけの行動の時は必ず誰かと一緒に行動して

  くれ。俺は真子の件を先生に言って警察に探しても

  らうようにする。」


 さくらと翔は頷いて俺は先生のところに真子の事を話に行った。


 「矢野さん。それって本当。ええ。警察には私から、

  通報しておくから。とりあえず清水寺以降の計画は

  今日はキャンセルにしよう。」


 そういって先生は他の先生方にこのことを話職員会議

をしていった。


 「皆!今日の計画は中止だって。真子がいなくなった

  んだ。多分誘拐だと思う。」


 そして各自ホテルの部屋に戻ったか探偵部は彰の部屋に集まり真子のことについて話し合った。


 「とりあえず俺らも調べてみよう。って翔は?」


 「それが・・・バスを降りた後から見失っちゃって」


 そしていくら待っても翔が戻ることはなかった。先生にそのことを伝えるといよいよ本当に校外学習自体がなくなるのではないかっというところまできた。しかし先生方も新幹線を全員分を取るのは難しいのでホテルで一日を過ごすことになった。


 「さくら。部屋に戻るとき絶対に気を付けてね。」


 「大丈夫だよ。だってこの部屋の2つ隣の部屋に戻る

  曲がり角。」


 そうしてさくらは彰の部屋から出て行った。しばらくして


 「コンコン!コンコン!彰君いる?」


 ドアに物音がしてドアを開けた。するとさくらと同じ部屋のメンバーがドアの前に立っていた。


 「さくらが、さくらが消えたの。」


 「何を・・・。今さっきまで、俺の部屋にいたんだ

  けど。」


 「そう!それが彰君の部屋を出た瞬間・・・。悲鳴

  が聞こえて・・・。」


 嘘だろ・・・。探偵部のメンバーだけが消えていく。なんでそんなことが、と思っていると一通のメールがきた。それはさくらからだった。


 「お前のメンバーは預かった。返してほしければおま

  え一人でこちらまで来い。」


 そう書いてあった。


 「なんなんだよ・・・。どうして俺ら探偵部が狙われ

  なければいけないんだ。」


 そして先生に警察に事情を説明しに行くといって俺はホテルを出た。


 「プルルルル、プルルルル。」


 「もしもし。お前h誰だ。さくらの携帯電話を使って

  電話をするって事は何か大事なことでもあるの

  か。」


 「まあまあ。焦るなよ彰君。君の仲間を返して欲しけ

  れば、お前は一人で三十三間堂まで来い。」


 三十三間堂に向かうと明らかに様子がおかしい人がいた。その人は入り口のほうを見ていて俺に気が付くと口の口角を少し上げながらこっちに向かってきた。


 「彰君だね。待っていたよ。君の仲間は車の中にいる

  よ。」


 「真子達を返せ!」


 「まあまあ。俺はお前に喘息の発作で倒れてくれさ

  えすれば他の三人を返してやるよ。お前の喘息は

  難治性喘息なんだろう。この校外学習が終わった

  ら病院に行かないといけないんだろ。俺は誰かが

  苦しむ顔が見たいだけなんだ。」


 なんとも気持ち悪い人。人が苦しむ姿を見て驚くなんて。しかし時間がなかった。真子達を見つけないと。車の中にいるとは限らない。


 「わかった。真子達の姿を見せてくれれば喘息の発

  作でもなんでもやってやる。」


 「ふっ・・・。こっちにこい。」


 そうして犯人は裏口に泊まっている軽自動車を開けた。すると座敷に三人がガムテープを口に貼られたまま転がされていた。


 「三人のガムテを取ってくれ。」


 そしてガムテを取り俺のほうをまた向き直った。そして大量の誇りが舞うように俺を自動車のトランクに詰め込んでスリッパを叩くなどして埃を大量にたてた。彰もさすがにそこまで埃が舞うと彰のの度にも埃が入りゲホッ!ゴホッ!と咳き込んでしまった。そして意識が遠のく瞬間車を発射するような音が聞こえて彰は犯人にはめられたのだと悟った。


 目が覚めると小さな部屋にいた。


 「彰、彰!起きて!吸引して!」


 「真子・・・。って皆無事だったの。」


 「気が付いたらこの部屋に私達もいたの。」


 「そうなんだ。これから何が起きるんだろう・・・。」



 続く・・・

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