探偵部の事件簿
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第1話旧校舎で・・・
俺の名前は矢野彰高校一年生だ。兄の影響で学校で少し探偵的なことをやっている。っといっても部活で探偵部を作って勝手にやっているだけだ。メンバーは四人いる。リーダーは俺、副リーダは高校一年生の沢渡真子、会計の曽我さくら、書記の土井翔。
「矢野さん・・・確かあなた探偵部の部長よね・・・。少し相談したいことがあるんだけど放課後良いかな?」
授業終わり次の教室に移動しようとしていた時クラスメイトの加奈という女の子から声をかけられた。
「良いけど・・・それなら探偵部の部屋に放課後来てもらってよいかな。」
「わかった。急にごめんね。それじゃ、放課後にまた。」
加奈はそういうとその場を立ち去った。
俺は探偵部のメンバーに加奈のことを話した。
「了解!放課後ね。」
そして放課後・・・
コンコン!・・・
「加奈か!入ってよいよ!」
「失礼します。」
「そんなにかしこまらなくてよいよ。座って座って。真子、お茶入れてもらってよい。」
「彰は人使いが荒い!まー良いけど。」
「それでね矢野さん。相談なんだけど。」
加奈は静かに語りだした。
「私の友達がこの前忘れ物をして夜学校にとりに戻ったの。私たちの学校って旧校舎があるじゃん。その友達が忘れ物を取って学校を出ようとしたら鬼火を見たんだって。それでもしよかったら鬼火の招待を調べてもらいたいんだけど。」
旧校舎の奇妙な話は前から聞いていたから俺はあまりびっくりしなかった。
「その旧校舎の何階に鬼火がいたかわかる?」
「四階だって言ってた。鬼火は3つあったんだって。矢野さん。探偵部の皆さん、鬼火の招待を調べてください。お願いします。」
しばらく俺たちn間に沈黙があった。その沈黙を破ったのは真子だった。
「良いわよ。彰、良いでしょ。探偵部は周りで困っている人がいたら助けてあげるのが当たり前でしょ。」
そう真子は言うと加奈を見て
「今夜その鬼火が出た場所に行ってみる。だからあなたは心配しないで。」
「ありがとうございます!お願いします!」
そういって加奈は部屋を出て行った。
「それじゃ皆やるか!」
「その前に旧校舎にどうやって入る?」
そうだった。夜の学校は閉まっていてはいることはできない。
「大丈夫!裏口を使えば大丈夫だよ。」
そして俺たちは調査に入った。
「まずほかにも旧王者で鬼火を見たひとがいなかったか皆聞いてもらってよいかな。俺とさくらは図書館で過去の事件について調べる。真子と翔は旧校舎付近で最近人を見ていないか確認よい。警備員とか先生に聞けば何かわかると思うから。明日の放課後に意見会議をしよう。」
そして俺達は調査に入った。
次の日の放課後
「皆、調べたことを報告してくれ。まず翔と真子から。」
「私達はいつも夜旧校舎当たりを警備している人に話を聞いてきた。そしたら毎日のように誰かが旧校舎に入っていくんだって。警備員もこの学校の先生が毎回何かをしていると思って声をかけなかったんだって。」
「そうか。次は俺達だな。俺たちは図書館に行って過去の事件がなかったか調べてみた。すると過去に鬼火に関しての情報が出てきたよ。この学校広報が学校新聞みたいなのを作っているのは知っているよな。広報が新聞をつく始めたきっかけが鬼火があったからかもしれない。図書館には今までの新聞がすべてあるから一番初めの新聞を確認したんだ。そしたら鬼火のことだけで一枚埋め尽くされてたんだ。最初に鬼火を発見したのは15年前。当時高校3年生の男子生徒らしい。その時は学校の警備が手薄で夜誰でも学校に侵入できるようになっていたんだって。それでその男子生徒が友達を連れて肝試しをやったらしいんだけど鬼火を発見したのは三階だったらしい。その時男子生徒は旧校舎から出ていく人影を見つけて追いかけたらしい。だけど途中で見失っちゃったんだって。写真は一枚もなかったんだけど当時の新聞は紙の大きさが小さかったらしくて今話した内容だけで一枚が埋まったらしい。」
するとさくらが
「この鬼火って本当に鬼火なのかな?」
「どういうことだ」
俺は聞いてみた。すると真子が
「私もそれは思った。だって話を聞いている限りでは鬼火を見たとき必ず誰かいたんでしょ。警備員も当時の男子生徒も人影を見たって。もしかして鬼火に見せかけて何か目的があってやったことなのかもよ。もしそうなら私達が思っているより重大な事件なのかも。」
「それなら今夜皆で旧校舎に行こう。実際にいてみて鬼火の招待を突き止めるんだ。」
「賛成!それじゃ今夜の9時に学校の裏口集合でよい?」
真子の意見で俺達三人はうなずいた。
「持ち物は携帯と懐中電灯と筆記用具とメモ帳で。一応親には許可を取るように。それじゃ皆9時に裏口で。」
そして俺達4人は教室を出た。
そしてよる9時。
「皆お待たせ!」
「彰遅い!皆10分前にはついていたよ!」
「真子は相変わらず起こってばっかりだね。」
「翔!よけなこと言わないで!」
真子に言われて翔はしょんぼりとしていた。
「まあまあ。遅くなったのはごめん。それじゃ皆旧校舎に行くけど中に入らないで旧校舎の外で待って居よう。誰か出てきたらその人を捕まえよう!無茶はしないように。何かあったら俺に電話してくれ。」
皆はうなずくと旧校舎に向けて足を運んだ。夜の学校は静かでフクロウの鳴き声がと風の音が心地よく眠くなりそうだった。
「皆誰かいたか。」
「私のところはいないよ。」
さくらはそう言って電話を切った。しばらくすると
「誰か出てきた。今すぐ旧校舎の反対側の窓のほうに来てくれ。」
翔は焦ったように電話をしてきた。俺達が窓側に行くと翔が誰かを縛り付けていた。
「この人は誰・・・って俺達の担任の先生の水野先生だ。」
「うっ・・・あなたたちどうして・・・?こんな時間に旧校舎にいるの。」
「先生。あなたは確か15年前からこの学校に勤務していましたよね。もしかして鬼火の正体は水野先生あなたなんですか。」
俺たちは少し悲しくなるようななんとも言えない感情に襲われていた。
「ばれちゃったか・・・。私はねこの学校の生徒だったの。私の時は今の新校舎がまだなくて今の旧校舎で勉強していたの。その時に大切なものをなくしてね。今もずっと探し続けていたの。最初にその大切なものを探し始めたとき男子生徒が旧校舎に入ってきてね。ばれると怖いからどうしようか考えていたら鬼火のことを思い出したの。昔本で鬼火の事について読んでいてね。実験室から薬品を持ち出して鬼火を再現してみたら新聞にそれがのっちゃったの。それから生徒たちが肝試しをするようになってしまってね。仕方なく毎日鬼火を作って皆を脅かしていたの。」
「先生。大切なものは見つかったんですか。」
「ええ、今日やっとね。」
そういってポケットからストラップを取り出した。
「15年も探していてなんで今まで見つからなかったかわかったの。今までは棚の下とか隙間とか旧校舎の中しか探していなかったの。だけど今日外の土を掘り返したらタイムカプセルが見つかってね。その中に入っていたの。」
「それは良かったです。」
その後先生は鬼火の正体を広報に伝えた。すると次の週に鬼火について大きく取り上げられた。
「ありがとう矢野さん。友達が鬼火の正体がわかってすっきりしたって言っていた。」
そういって加奈は帰っていった。
「皆!事件解決おめでとう。これからもよろしく頼むな。」
「偉そうね彰。まあなんか今回の事件は簡単だったね。」
「そうだね。それじゃ皆お休み!」
これからも俺達探偵部の活動は続く・・・
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