結ビノ言ノ葉

赤羽氏

第1話 思い出

…………………………………………

通りゃんせ 通りゃんせ

ここはどこの 細通じゃ

天神さまの 細道じゃ

ちっと通して 下しゃんせ

御用のないもの 通しゃせぬ


この子の七つの お祝いに

お札を納めに まいります

行きはよいよい 帰りはこわい

こわいながらも

通りゃんせ 通りゃんせ

…………………………………………

いつも祖父と一緒に帰るときに歌ってた。

夕暮れの影になって祖父の顔は見えない。

祖父になぜ歌うの?と聞くと、

ただしを守るためだ」

と冗談を言って笑っているばかりだった。

私が怖がるのを楽しんでいるのだろか。

ただ、一度だけ違う事をボソッと言った、

に触れないためだ」


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