寛解②

 室内はやや熱が充満していたので、与鷹は水色のパーカーを脱いだ。

 最上階ということもあり、ひさしがないので余計に陽が差し込むようだ。それを暗幕カーテンで遮れば、今度は熱がこもるだろう。

 機械は運転していないようだが、微弱な冷房と大型扇風機だけで暑さをしのげるとは思えない。それに、収納スペースには溢れ返らんばかりに模造紙や暗幕、本、工具が無造作にあり、危なっかしい。地震が来たらすぐに倒れてしまいそうだと思った。さらに、床はコンクリートに模造紙を散らしただけ。座れそうな場所はない。だからロッカーに座っているのだろう。我竜はその場から一切動かなかった。


「まぁ、適当に座ってよ」


 響と町田は模造紙の上を平気で歩いた。設計図が書いてあるように見えたが、お構いなしだ。仕方なく、与鷹もそのまま進む。三人は言われたとおりその場に座り込んだ。


「響、冷蔵庫からお茶出して」

「はーい」


 我竜の指示に素直に従う響は、膝立ちで町田を押しのけ、そばにあった冷蔵庫を開けた。五〇〇ミリリットルのペットボトルがちょうど四本。それを響は町田に回す。そして、自分は我竜の分を持って窓際に移動した。


「ありがとう」


 我竜は物腰柔らかに言い、早速ペットボトルのふたをひねった。


「で、君は誰?」


 飲みかけて、思い出したように我竜が聞く。これに響と町田が視線を合わせた。ため息をつく。


「何度も言ったじゃないですか、先輩。忘れちゃったんですか?」

「僕はね、この子に聞いてるんだよ。突然やってきて名乗らないのは、ひととして良くないから」


 さらっと軽いのに、毒が含んである。与鷹は無意識に背筋を伸ばした。


「あ、すみません……ぼく、有馬与鷹といいます」

「うん。有馬与鷹くん。宮沢みやざわ賢治けんじの『よだかの星』。話には聞いてるよ」


 我竜は柔らかな切れ長の目を細めて微笑んだ。これにどう反応したらいいか分からない。曖昧に愛想笑いするしかなく、視線をそらしてすぐに響に助けを求めた。


 ――響ねーちゃん、なんでぼくをここに連れてきたんだよ。


 しかし、響はお茶をおいしそうに飲んでいるし、町田はスマートフォンをいじっている。

 沈黙が漂う。やがて、我竜は不思議そうに首をかしげた。


「反応が悪いな……ねぇ、響き。僕、なんか変なこと言った?」

「言ってますよ。最初からずっと適当なことしか言ってない」

「そんなバカな」


 信じられないとばかりに柔らかに細い目を開く。そして、頭を抱えた。


「うーん。中学生を相手にするのは、もうかれこれ八年前だから……難しいね」

「それ、先輩も中学生のときじゃないですかー」


 町田がビシッと指を突きつける。どうにも笑えない。雰囲気に飲まれて、ただただ圧倒されているしかなく、与鷹はこの奇妙な大学生たちを黙って見ていた。


「よし、場も和やかになったところで」


 どこをどう見たらそうなのか。しかし、我竜は調子よく続ける。


「本題といきましょうか」


 扇風機の熱を帯びた風が吹き上がる。それと同時に、響の灰色の髪が伸び上がる。紙がガサガサと音を立て、それが横へずれたちょうど、我竜の口が開く。


「今から君にいくつか質問をします。それにきちんと答えてください。いい?」

「え?……はい」


 突然のことに脳内処理は追いつかないが、とりあえず与鷹は返事をした。対し、我竜は安心したように頷く。


「では、まず一つ目」


 人差し指がすっと上がる。


「君はこの家出を本気でやり通す覚悟がありますか?」


 最初から難問だった。言葉に詰まる。


「えーっと……」

「響から事情は聞いてる。お母さんからひどいことをされたって。それは本当なんだよね?」

「……はい」


 素直に認めるのが怖い。下向きに返事をすると、誰の顔も見えなくなった。我竜の話は続く。


「それで、君はお母さんがいなくなればいいと思った。非常事態だよ、これは。こんなのを聞いて、見過ごすわけにはいかないよ。響はもちろん、僕もそう。町田はどうだか知らないけど」

「いやいやいや、私も入れてよ、そこに」


 町田が盛大にこけながら言う。これに、我竜は「あはは」と短く笑った。


「そんなわけで、僕たちは君を匿うことにしたんだ。でも、君の気持ちを無視したくはない。だから聞いている。この家出を遂行する気があるかどうかを」


 そんなことを言われても、なんと返せばいいんだろう。

 与鷹は正解を見つけようと必死だった。しかし、よく知りもしない相手に話せるはずがなく、気持ちはだんだん沈んでいく。頭の中から言葉が消え去っていくようだ。

 いつまでも答えない与鷹に我竜はしびれを切らしたのか、笑顔のままで響を見た。


「――響。これ、どういうこと?」

「えっ? 待って、あたしに聞くの?」

「だって、響が強引に連れてきたんじゃない」


 表情と声のトーンは変わらないのに、冷ややかに聞こえるのは言葉のせいだろうか。これに、響が大袈裟おおげさに慌てた。


「だって、それは昨日言ったじゃないですか。与鷹が困ってるから助けたいって。そしたら先輩も助けるって言ったじゃん!」

「僕はね、この子から直接聞きたいんだよ」


 いつまでも答えないから、響が尋問じんもんされている。


「あ、あの! ぼく……ぼくは、確かにあの家から逃げたかったんです」


 ついせきを切るように割って入る。隣の町田が「おー」とどよめく。我竜も口を「お」の字に作ってこちらを見た。

 全員の注目が集まり、与鷹は再び視線を下に落とした。


「いや、でも、あの……あんまり人に迷惑かけたくなかったんです。だから……」

「そんなことは聞いてない。やる気があるかないか、それだけを聞いてるんだよ」


 我竜の言葉は優しいのにとげがある。それがかえって怖かった。緊張で喉が狭まる。


「先輩、あんまりおどさないでくださいよ。中学生相手に大人気ない」


 響がたしなめるが、そこまで強気には出られないようだ。我竜は響を無視し、与鷹をまっすぐに見つめている。その視線が痛い。


「これは結局、ご両親を裏切るってことなんだ。君にその覚悟はある?」


 厳しく重たい言葉を突きつけられ、与鷹は目を上げた。怒りがすぐにく。そのあとに罪悪感が呼び寄せられ、途端に腹の底がざわついた。あの暗くよどんだものが首をもたげる。熱と悪寒が交互にせり上がってくる。


「あはは、目つきが変わった。ムカついてるね」


 我竜の言葉がもはやあざけりに聞こえた。その安い挑発にまんまと乗りかかってしまう。


「でも、事実なんだ。残念だけど。今後、ご両親は君をそんな風に見るんだよ」

「ぼくが悪いっていうんですか」

「ううん、そうじゃない。て言うか、悪いのは君じゃなくてご両親だ。それだけは声を大にしてはっきり言える。でも、実態がまだ分からないし、不十分だから判断がつかない。何があったのかを話してくれるならいいけど、話してくれる気はある?」

「そんなの……」


 口にするのでさえ、おぞましい。胸の中につっかえる罵詈雑言ばりぞうごんを抑える。

 どうして訴えられないんだろう。なぜ、秘密にしておく必要があるのか。このに及んで、母をかばっているとでもいうのだろうか。それを認めるのは嫌だった。

 次第に気持ちがごちゃ混ぜになって、濁流のようにぐるぐる渦巻いていく。

 覚悟なんて。そんなもの――


「……ないなら家に帰りなさい。その方が、現実的だよ」

「先輩!」


 すかさず声を上げたのは響だった。強く足を踏み出して、今にでも我竜に食ってかかる勢いだった。


「このまま暴力的な家に帰すっていうんですか? そんなの、あたしは絶対にできない! このままじゃ、ヨダが壊れちゃう」

「でもさー」


 後ろから町田が言う。


「やる気がないのに、うちらがああだこうだ言ってもしょうがなくない? 人様ひとさまの家に口出しできるほどえらくないじゃん」


 彼女はスマートフォンから、そっと視線を上げた。そして、怪訝に与鷹を見る。アパートで会ったときの陽気さはない。この冷静な声に響も与鷹も顔を見合わせて口を結んだ。

 我竜が寂しそうに息を吐く。


「響、お前はいつも先走りすぎだよ。もしかしたら、与鷹は本気で家出をしたかったわけじゃないのかも」

「そんなはずは……」


 響の目が泳ぎ、与鷹に行き着く。これをらすと響にも見捨てられるのではと恐れたが、直視することはできなかった。


「……ぼく、帰ります」

「ヨダ!」

「ごめん、響ねーちゃん」


 出した答えは自分でもなげかわしいくらいに情けなかった。

 覚悟があるか、なんて問われたら確かにそんな大それたものは抱いてなかったのかもしれない。家から逃げたい、その一心で考えなしに突っ走った。それは響もだろう。反論は一切できなかった。

 荷物を抱えると、町田の目がどんよりとくもっていた。


「ありゃ。本当にそれでいいの?」

「いいです。だって、迷惑かかるし」

「迷惑くらいかけないと、あんた一人じゃやってけないよ。所詮しょせん、中学生のガキんちょじゃないか」


 どうにも声は怒っていた。そんな風に言われると、また迷ってしまう。どうしたらいいんだろう。どの答えが最適なのか、所詮中学生の頭では考えが及ばない。

 すると、響が後ろから追いかけ、与鷹の腕を掴んだ。


「二人とも、冷たすぎるよ。ヨダの気持ちも考えてやって」

「考えてないのは響だよ」


 言葉とは裏腹に、我竜はのんびりと言った。ペットボトルの茶を口に含み、一気に半分は飲み干す。

 それはなんだか言葉を考えているような節があった。やがて、彼は口を離し、豪快にため息を吐き出す。安い緑茶の味に舌鼓したづつみを打ち、にこやかに笑いかけてきた。


「帰るならそれでいい。そして、何度も同じことを繰り返すだろう。与鷹、僕はね、ちょっと先を考えてみろと言ってるんだよ」

「先?」

「うん。言うなれば、未来だよ。君の未来の話をしてるんだ」


 そう言って、我竜はふたをしたペットボトルを望遠鏡に見立て、のぞくような仕草をした。それが町田の反感を買った。


「先輩、くさいっすわー」

「え? くさい? 僕、風呂だけは毎日ちゃんと入ってるんだけど」

「いや、そういうことじゃなくて。そんなボケ、いまはいらないので」


 ぴしゃりと言われると、我竜も困ったようにペットボトルを置いて腕を組む。終始笑っていた口元がへの字に曲がった。


「……とにかくさ、もうちょっと時間はあるんだし、昼ごはんでも食べながら話そうよ」


 気を取り直し、町田が提案する。

 確かに、時刻はもう昼時だ。すると、誰からともなく腹の虫が鳴り響いた。


「怒ったらお腹すいた……」


 言ったのは響だった。緊迫した顔が一気にほころぶ。響が照れくさく笑うと、町田が吹き出した。その奥では我竜が「やれやれ」と両手をあげる。


「よし、それじゃあご飯を食べよう。今日は僕のおごりだよ」

「え! まじですか! やった!」


 町田が食いつく。その間、響は与鷹を引っ張って部屋に引き戻した。出て行きかけた手前、どうにも行き場を無くした足が虚しい。引くに引けず、それでも外に出る勇気はない。


「ほーら、好きなだけお食べ」


 そうこうしているうちに、我竜がガサガサとコンビニの袋を抱えて、ロッカーに並べていく。焼きそばパン、コロッケパン、ホットドッグ、コッペパン、ハンバーガー、そして焼きそばパン。


「って、惣菜そうざいパンかよ!」


 町田の絶叫が飛ぶ。


「サンドイッチくらい用意してくださいよ」


 響が不満げに言うが、問題はそこじゃない。


「はぁー、ありえないわー。育ち盛りの子にパンを食わすだなんて鬼畜きちく先輩だわ」


 町田が嘆いた。それに対し、我竜は不思議そうに首をかしげた。


「え? ダメだった?」


 急に話を振られ、与鷹は部屋の隅で顔を引きつらせた。


「いや、ぼくは、パンでもなんでも」


 慌てて返事をすると、我竜は目を細めて笑った。


「じゃあ、好きなだけ食べて」


 棘のない柔らかな声は満足そうだ。すっかり気が抜けてしまい、おずおずと三人に近づく。町田から袋を渡された。


「先にお選び。あ、でもホットドッグは私が食べたい」

「こら、町田。そんなこと言わないの」


 そんなじゃれ合いを横目に、与鷹は当たり障りない焼きそばパンを選んだ。

 続いて響がハンバーガー、町田が宣言通りホットドッグを選び、我竜はコッペパン。そして、また順番が回ってくる。結局、与鷹に与えられたのはパン三つだった。


「いただきまーす」


 響と町田が丁寧に言い、袋を開ける。それに倣い、与鷹も小さく「いただきます」を言って、ゆっくり袋を開けた。


「さて、話の続きなんだけど――」


 コッペパンを一口かじる前に我竜が言った。しかし、その口はすぐには続かない。


「あれ? どこまで話したかな」

「未来がどーのってとこです」


 町田のフォローが素早い。我竜が「そうだった」と思い出す。一口パンをかじって、ゆっくりと咀嚼そしゃくした。


「えっとね。ともかく、この家出はリスクが高いんだよ。そこは君もよく分かっていてほしいんだ。生活のことはともかく、ご両親が心配するだろうし」


 その言葉がどうにも嫌味いやみを含んでいるように思え、与鷹は口元をゆがませて苦笑した。


「ただ、その心配の仕方がどうかは分からない。いずれは、なんらかの形でご両親が君を探すはず。それくらいはしてほしいよね」


 しかし、探してほしくないと願っている。今は会いたくない。

 この気持ちを汲んでくれる人はこの場にはいなかった。響は神妙に頷くが、町田はホットドッグに夢中で話を聞いているのかいないのか分からない。我竜はゆっくりと食べているので、パンの減りが弱かった。


「まぁ、考えられるのは二点ほど。どのみち、家出は早くても今日の夕方にはバレるわけだし、そこで親がすることと言えば捜索願いだよね。警察を頼るか頼らないか。ここでまずは分岐する」


 我竜はVサインを見せてきた。

 この逃亡に気付いたとき、母は執拗しつように追いかけてくるかもしれない。


 ――見捨てないでね。


 あの声が脳裏をよぎり、背筋が震える。呪いのように頭の中にこびりついて離れない。


「ご両親がここで捜索するかどうかで話は大きく変わってくるんだけど、まぁ、居場所は言わずとも、連絡がきたらメールか何かで無事を伝えた方がいいだろうね」


 与鷹と響は顔を見合わせた。お互いに気まずく、なんと言えばいいか分からない。


「でも、捜索願いは先延ばしにしようがしまいが必ず通る道だと言える。だって、学校が始まるでしょ? 家の中では有耶無耶うやむやにしていても、いずれは社会的にバレるわけだから、君が帰らないとご両親は焦る。そして、最後の手段として捜索願いを出す」


 彼はニヒルに笑い、コッペパンを頬張った。


「その前に、決着がつけば丸く収まると思うけど、それは希望論だ。話を聞く限りじゃ、一筋縄ではいかないいびつな家庭環境みたいだし。でも、ここにたどり着くような能があるとも思えないね」


 我竜の読みは当たるのだろうか。ゆっくりと時間をかけてパンを食べているが、悠長にしている場合ではないと思う。


「ま、これが一〇〇パーセントとは言えないんだけども。想定外の想定もしておかないと」

「想定外の想定……」


 なんだか難しくて分からない。助けを求めるように響を見たが、こちらもちんぷんかんぷんのようで眉と口を同時に曲げていた。


「さて」


 我竜の口が開く。


「ここで、一つ目の質問が戻ってくるわけですが。与鷹、答えは決まったかな?」

「……えーっと」

「君のやる気次第で、僕は君を助ける。でも、本気じゃないなら僕は助けない」

「………」


 言葉にしないといけないのは難しい。

 助けて、なんて気軽に口にするのは情けなくて恥ずかしい。さらに心が頑なに固まる。この心境を誰も察してはくれなかった。


「あんた、まだ強情に黙ってるつもり?」


 町田も厳しい。そんな風に言われたら、気持ちは意地を張るしかない。

 観念しよう。与鷹はようやく腹を決めた。


「……じゃあ正直に言いますけど。ぼく、あなたたちに助けてもらおうとは思ってないです。大体、頼んでないし」


 与鷹は語尾を震わせていた。恐れはある。怒られるかもしれないという恐怖が回る。

 出した手前、もう戻せない。部屋は相変わらず熱がこもっているのに、場の温度は冷めている。

 与鷹はあえて空気を読まなかった。そして、自身の思いにもふたをしようとする。

 本当は無邪気に「助けて」と言いたかった。でも、迷惑がかかる。この現実が邪魔をしている。


「ぼくが我慢がまんしたらいいんです」


 口が自虐的に動いた。


「何それ。そんなのが正しいって本当に思ってるわけ?」


 すぐさま言葉を遮ったのは町田の怒りだった。響ほどの迫力はないが、彼女の声も熱がこもっていた。

 与鷹は面食らった。そのすきに響も勢いを取り戻す。


「そうだよ! 自分のことでしょ? もうちょっと真剣に考えてよ!」


 語尾を尖らせる彼女を見ると、やはり目には涙を浮かべていた。これを見ると弱ってしまう。

 どうしたらいいんだろう。決めるのは自分自身らしい。そんなことを言われたのは初めてだ。改めて、自分が優柔不断なのかが分かる。しかし、いまこの瞬間に未来を決める自信なんかなかった。

 でも――あの家にだけは、いまは戻りたくない。自由への期待は、しぶとく残っている。


「……じゃあ、先に二つ目の質問をしよう」


 我竜の声がふわりと浮かぶ。この唐突さに全員が彼を見る。指を二本立てて、彼はやんわりと続けた。


「与鷹はお母さんのことを許せる?」

「えっ?」

「お父さんでも兄貴でもいいけど、まずはお母さんのことだね。いま、顔が頭に浮かんだと思うけど、どうかな?」


 見透かされているようだ。

 確かに、頭には母の顔が浮かんでいる。その顔は怒りと悲しみでゆがんでいて気味が悪い。目を瞑って振り払おうとするも消えてくれない。

 拳をぎゅっと握りしめ、与鷹は声を絞り出した。


「……許せない」


 許せるわけがない。母も父も、兄も。ダメだとは分かっていてもうらみがつのる。心に巣食すくう黒いものの正体をようやく認めた。


「うん。それが君の答えだ。正直に言ってくれてありがとう」


 肯定の声は我竜のものだった。顔を上げると、彼は柔らかな切れ長の目を細めている。

 とても満足した笑顔に、緊張感が一気に崩壊した。

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