第4話 序章04 アレクシアは5歳です 転生しました
✕✕運輸さん到着はまだなんですか!
あと少しだけお待ちください、あと少しですから
頼みますよ✕✕さん因みに違約金はきっちり請求しますからね
そんなああああ・・・
「ああああああっ」
「お嬢様大丈夫?ですか、元に戻っちゃいました?朝ですからもう起きちゃいましょう」
「あ、夢か…」
前世の仕事にぼわれる夢を見たが、目覚めれば元の生活に戻ってる事を若干は期待したが無駄の用だった…
やはり見慣れぬ天井か。
「おはよう、ジェイダ少し夢にうなされただけだから」
「顔を洗って着替えましょうか」
そうして着替えさせられると、昨日と違って少しフリルの付いた
紺色の可愛いワンピースだ、わーい…
「どうしたんですか浮かない顔して」
「もう少し…ズボンとかが良いかなっとか」
「何言ってるんです、お漏らししたりするからズボンなんて履かせません、トイレでお漏らしは確実です」
「そ、そうなの?」
「はいお嬢様」
そうして衣装チェンジを望むもジェイダに丸め込まれると、朝食を取ることになった。
少し硬めのパンと葉っぱ系の野菜のドレッシング掛けと牛乳らしきものである。
取り敢えずは体力を取る為に食事を取るが、牛乳モドキが糞不味い。
しかし健康に良いとかで子供には必ず飲ませるそうだ、健康飲料だね。
そして食後になると何もする事が無い、そこでジェイダを呼ぶことにした。
「ねえジェイダ退屈です、どうしましょう?」
「そうですかそうですか、ならばお嬢様お外でお散歩をしましょうか♫みっちりとね」
「ヒー!!」
そしてまた簡素な茶色のワンピースに着替えさせられる、
理由を尋ねるといくらでも土の上でも倒れてもいいようにとの配慮だ。
泣かせるねこのメイドは糞っ、コケる事前提にしていやがります。
いけないいけない俺は子供私は子供、幼女幼女。
外に出るまでは階段以外は転びながら歩いています、それを使用人やら
役人ぽい人達が怪訝そうに俺を見て行きます。
物凄く嫌われてるぽいです。
階段をお姫様抱っこをされると胸が腕に当たるのでぐいぐい押し付けてみると
睨まれました。
そして再び歩き出すと声を掛けられました。
ジェイダが姿勢を正して一礼をする。
「アレクシア散歩なのか?もう歩けるのか?、無茶をするなよ」
「はいお父様気を付けます」
[これが普通なんだよな(小声)]
お父様の呟きがしっかり拾えて少し気分がシュンとすると
頭の上に軽く手を置くと別方向へ去っていった。
「お嬢様行きますよ」
「うん」
そして玄関口は人の出入りも多く危険なので抱っこされて裏庭へ移動する。
広い芝に花壇や畑や貯水池などがある広い庭だ。
そこを歩いて暫くすると、何とか一人で歩けるけれるようになったので、
今度は片手だけ掴んでジェイダの後をゆっくりと歩いてついて行く。
そして中年の庭師の男の所へ連れてこられた。
「これはこれは、お嬢様とジェイダさんおはようございます」
「おはようございます×2」
「もう歩かれて大丈夫なのですか?」
庭師が私にちらりと視線を向けるとジェイダに話しかけた。
「まだぎごちないですが歩く練習中です、それでバートンさんにお願いがあるのですが」
「何です?」
「私、少しお花を積みに行きたいのでその間にお嬢様にお花の説明でもしていただけたらと思いまして、いつも通りいいでしょバートンさん」
少しあざといポーズを取って頼んでいるのが横で見ていてわかる。
「お、俺も朝の段取りがあるからな」
「あ、虫が中に」
そうジェイダが言うとゆっくりとスカートを摺り上げてバートンさんに見せつけている。
無論バートンさんはガン見、俺もガン見背が低いから丸見えだ。
そしてあと少しでこれはという所に来たらピタッと止めて、
「いいですねバートンさん」
「おおう何でもするぞ」
「お願いね」
そう告げるや否やスカートをすぐ元に戻し姿勢を正すと私に告げた。
「お嬢様私が戻ってくる間はバートンさんのいう事をよく聞くのよ」
「はい、わかりました」
「おい、もっと見せろよお!」
バートンの懇願を無視すると、そのままジェイダは館へと早足で歩いて行った。
そしてジェイダの姿が見えなくなると男が近づいて来た。
何やら手に子袋を持っている。
「お嬢様、今日はいつもと違って大人しいな、頼まれていたアレを持ってきたぞ」
「何のことですか?」
不意にバートンに告げられるが初めて会うので当然思い当たる事はない。
「クガの実だ、あれが欲しいから何とかしろって頼んだろ?」
「知りませんよ」
「何を今更、手に入れたら好きにしていいって言われたからな、ほら受取れ」
「え、何ですか?」
そしてバートンが私に覆いかぶさってくる、この子供の体だと大人の男に寄ってこられるとものすごく怖いぞ。
ピーーーーーーーーーーーーーーー
「あーんんあーーーーーーんあーーーーん」
「お嬢様どうされたのですか?バートンさんいったいどうして?」
「ああ、お嬢様が花に手を伸ばしたら蜂に纏わり付かれて泣き出したんだ」
私の頭の中はいたずらされかけた恐怖で混乱して何をしていいか分からず泣く事しか出来なかった。
そしてショックで鈴木正樹としての自我が弱くなってゆくのを感じると共に意識が遠のいてしまった。
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