辺境伯令嬢に転生したけれど悪役令嬢じゃないよね?

@rsc1982

第1話 序章01 アレクシアは5歳です 転生しました

ザーー


雨降りの深夜に俺はトラックを大急ぎで飛ばしている。

客からのクレームで急いで顧客先への緊急便だ。

しかしこれまで4日連続の24時間勤務のお蔭で気力体力共に限界となっている。


「ん、意識が飛んだあああああ!!」


突然目の前に人の姿を視認した俺は、慌ててハンドルを左に切ると

ガードレールを突き破り掛けへ転落していったが同時に

俺の意識も飛んでしまった・・・・・・・・・



ーーーーーーーーーーーーー---------------------



(んー何だか体が軽く感じるな)


目を閉じたまま考えて見ると、そういえばガードレールを飛び出した時に

意識が飛んだんだなという事を思い出した。

という事は病院かなここはと思い目を開けてみた。

質素だけれど絶妙に飾り立ててある部屋?そして自分を手を見ると


小さな子供の手をしている??


そして布団を捲ると子供の体になっていた!!!



「ナンジャコリャー!!!」



ベットの上から体を起き上がらせ自分の体を見てみると確かに子供だ

少し呆けていると、年齢が14.5歳位のメイド服姿の少女が駆け寄ってきた。


「::::・・・・**目を醒まされたのですねお嬢様」


知らない言葉で声を掛けられるも同時に意味が少しズレて

翻訳されて聞こえるような不思議な感覚だ。

取り敢えず問いかけて見る事にした。


「貴女は誰ですか?」

「::::・・・・**何を仰られてるのですかお嬢様?」


言葉が通じない、何とか頭で考えながら喋ろうとすると自然と言葉が

頭の中に浮かんで出て来る。


「ごめん言葉が上手く出ないんだ」


かなりテンポが遅いが何とか会話が出来そうではあるかな?そう思っていると

メイドさんは少しお待ちを告げ部屋から去っていった。

周りをよく見るとベットと、椅子とテーブルと衣装タンスしかない部屋。

TVや計測機器もない病室とは違う部屋だけれど生活感が無い部屋。

これは愛読している異世界転生小説みたいだなこれは。

そうこうしていると、身なりの良い男女が入ってくる夫婦だろうか?


「意識が戻ったのかアレクシアよ」


金髪で青いの瞳の男が冷たい視線でベットの上から私を見下ろしている。

アレクシアがここでの俺の名前か、困ったな対応としては

記憶喪失でも演じてみようか、ついでに愛読しているラノベとかを

参考にして子供を演じて見る事にした。


「あのぅ、ここはどこですか?」


たどたどしく答えてみると男の表情が険しくなってくる。

そしてピンク色の髪の女の人が代りに覗き込んできた、

彫が深い北欧系の顔にピンク髪が凄い違和感なのだが地毛みたいだ。


「貴女私達の事が判らないの?私は貴方のママのオリアーナよ判らないの?」

「ごめんなさい、わからないですごめんなさいです」


そう告げると女の人も離れ何やら二人で話し始めている。

会話を盗み取るとどうやら私は階段から転落して頭を強打。

1週間程昏睡状態だったらしい、それと俺の話し方に違和感があるようで

何やら疑っているようだ。


「わかった、落ち着くまで暫くは休んでろ」

「アレクシア、何かあったらそこにいるメイドのルーシーに頼みなさい」


そう告げると二人はそそくさと部屋から去って行き、

頭を下げてメイドがそれを見送ると、俺の所に戻ってきた。


「あのぅメイドさん今の人達は私の両親なのですか?」

「そうで御座いますよ、お嬢様本当に判らないのですか?」

「はい、何が何やらです、ちなみに今までの私はどんな感じだったのですか?」


そうメイドに問いかけると表情を曇らせるも教えてくれた。

どうやらこの世界の私は問題児だったそうで、奇声を上げで徘徊したり

暴れまわったりと私の生家アルフォード家では腫れ物扱いされる子供だそうだ。


「という事はこんな風にメイドさんに問いかけたりは出来ない子なのですね」

「そうです、ですから私も驚いています、本当でしたら今頃は、暴れ出して噛みつかれたりしていますから」

「すいません、もうそんな事はしないですからこれからは私を助けてはくれませんか?」


そう告げながらベットの上でメイドさんに頭を下げてみた。

転生した異世界で生きるには誰かしら味方がいないと無理ゲーだ。

幸いメイドがいる家の娘みたいだから俺の転生先は良い所の娘っぽいしな。

そしてメイドを見るとメイドの目には何やら生気が宿ったように見える。


「頭をお上げくださいアレクシア様、私はお嬢様の御爺様で有らせられますエドモンド様より躾や身の回りのお世話するよう命じられておりますが、今のお嬢様でしたら申し分も御座いません、謹んでお受けいたします」

「何やら大仰しいけどお願いするね・・・えっと・・ルーシーさん」

「いえ、ルーシーで結構ですよ使用人ですから呼び捨てでかまいません」

「なら私もお嬢様でなく名前を呼んで欲しいです」

「判りましたアレクシアお嬢様」


まあ、アレクシアという名前に慣れる為には程よく名前を呼んでもらうのが

一番だよなと思っていると、突然の尿意に襲われるが何か違和感が・・・

溜めが無い?

慌てて股間に手を当てるとチン〇ンが無い!!!

まさか女に転生か!!!

慌てて立ち上がるが足元に力が入らずにすぐと倒れると

慌ててルーシーが駆け寄ってきた。



「アレクシアお嬢様、どうされたのですか1週間も寝ていらしたのですから、立ち上がろうとなされても無理ですよ?」

「ルーシートイレに行きたいけど立てないし動けない助けて!」

「はい只今お運び致します」


そう告げると小柄な体のルーシーが俺を抱きかかえて、一目散にトイレまで

運んでくれた、そして寝たきりだった時の為のオムツを外されると

洋式便器に座らされる。

前世の洋便器とは指して変わらない事に驚いていると自然と


「チョロチョロ・シャー」


ああっ、気持ちいいけど腿やお尻辺りまでしぶきが飛ぶから女性って大変なんだな、そう思いなが備え付けの紙で丁寧拭き取ると、様子を見なのかルーシーが

いきなり入ってきた。

取り敢えずは驚かないよ。


「ルーシー呼んでないよ?」

「すみませんきちんと拭かれてますね、今のアレクシア様なら安心です」

「前って酷かったの?」

「それはもう…」


俺の問いに目を逸らし遠くを見つめてる…

そしてトイレの鏡に俺の姿が映ると、ショートボブな長さのピンク色の髪をした

少し陰のある美幼女が映っていた。

これがこの世界の俺?少し頬がこけてるけど


「すごくかわいい」

「アレクシアお嬢様、鏡を見られるようになられたのですね」

「どうゆう事?」

「以前でしたら部屋にある姿見の類を全部割られた事が御座いまして

それ以来自分からお姿を見ようとなされませんでした」

「そうですか、今なら良く見たいから部屋にも欲しいですね」

「判りました、もう少し落ち着いたらメイド長に申請を出してみます」


鏡をカチ割るって以前のアレクシアって何者?と思いながら帰りも

お姫様抱っこをされてノーパンのまま部屋へと戻るのであった。

ああこれからどうしようか?そう考えると先が思いやられる。

そうだまずは、


「ねえルーシーパンツ欲しいです」

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