MILITARY WEAPONS

ハング

第1話:狙われた少年

男「きみ、この近くに瞳の青い黒髪の少年を知らないか?」

海辺で遊ぶ子供に黒いスーツを着た男が聞く。

少年「レイのことかな?レイのおうちはあそこだよ。」

海沿いの崖の上にポツンと佇む古い西洋風の建物を指さす。

男「ありがとう。もう暗くなるからおうちへ帰りなさい。」

少年「はーい」

男は車に乗り、夜を待ち、崖の上の家に向かう。

家の前に到着すると車から武装した3人の男が降りる。

塀をのぼり、庭へ侵入。

玄関、裏口、二階のベランダに分かれ、中を窺う。

無線を使って連絡を取り合い一斉にドアを蹴破り突入。

家の中はとても静かだ。

男C「いたぞ!」

男A「大声だすな!」

二階の寝室にいる男Cのところに男A、Bが向かう。

男C「ボス、例の少年いました。でも…」

車に乗っている黒いスーツの男に無線で伝える。

余裕をかまし車で寝ていたその男は無線に起こされ不機嫌そうに応える。

ボス「今から行く」

ボスが門を触ると門が溶けていく。

寝室に皆が集まり話をする。

男「これじゃ使い物になりません。」

男たちの視線の先には大きな医療装置の横のベッドで酸素マスクを付けて寝ている少年。

ボス「筋肉もない。意識もなく長いことこうしているようだ。装置を外したら死んじまうかもな...とりあえず本部に連絡する。」

黒いスーツの男は電話をかけ終え、男たちに言う。

ボス「医療班が飛行機で迎えに来るから待機だ。」

そのころ、1台のパトカーが家に向かう。

「なんでわしがワルガキの家の様子を見に行かなければならんのだ...」

白髪の警察官がぼやく。

パトカーが家に着くと異変を感じ、警察無線で状況を伝える。

警察官「アンディーじゃ。レイの家に着いたが、門が溶けとる。ウエポンズじゃ。部隊を派遣してくれ。」

無線を切ると、少年が心配なアンディーは部隊を待たず車を降りる。

男B「警察がきたぜ、ジジイ1人だが。」

寝室の窓から外を見て皆に伝える。

男A「ボスが門溶かすから...」

ボス「ポリ公一人に何言ってんだ、お前ら行ってこい。」

男たちは頷き、アンディーを狙う。

玄関に着いたアンディーは隠れながら中を覗き、そっと真っ暗な家の中へ。

アンディーが玄関をくぐった途端、階段の上からマシンガンをぶっ放す武装した二人の男。

とっさに玄関から一番近い部屋に横っ飛びするアンディー。

アンディー「おいおい、仕事帰りに様子見に来きただけのつもりが銃撃戦かい…来月には引退して家族とゆっくり過ごす生活がまっとるってのに…」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る