第14話44-47

宇宙飛行士も悪くはないねって

君が見上げて暮れる空

僕は永るる星になろう

君が掬ってくれる夜に

勿論 手を繋いだままで

何時だって何処にいっても

【還り未知】




走り出した衝動。

遮られても、

ただ、真っ直ぐに。

傷ついた跡も

すりぬける退路になる、

吹き抜ける風でありたい

何事にも動じず

流されるだけ

【不透明】




深淵に灯る和蝋燭

一筋の明暗に幻を見る

障子ごしの命の輝き

生きた満ちに添って

陽炎はゆらゆらと地上を舐め

蜉蝣はふらふらと嘘を吐いた

瞳閉じても尚

焼き付いた思い出達

【酔眼の世生】




封じられた記憶たちが

夢を頼りに涙する

彼方の筆跡は

流暢にコトバを吐いた

草枯れた公園の褥に

庇われたは手毬であろうな

封鎖した早春も解け笑むこと

濡場色のキミはうろうろ。

【昇華】






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