第4話

業後の補習が終わり、窓の外を見ると雨が降っていた。持ってきた黒い傘を開き、とぼとぼ歩いていたら、右肩に衝撃が走った。うわっ、と僕は転んだ。大きな水たまりに飛び込んだせいで、制服はびちょびちょになった。僕にぶつかってきた女の子も僕の隣で尻もちをついていた。黒い傘を拾って立ち上がろうとした時、視界に入った彼女は目に涙を浮かべていた。

『怪我した?大丈夫?』

本来は僕が心配される側だと思ったが、あまりにも悲惨だったので声をかけた。すると彼女は、怪我はしてないです、ごめんなさいと涙をこぼして言った。そして、とうとう声を上げて泣き始めた。僕は困った、どうしよう。

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