受付嬢ですが、周りが個性的すぎて大変です!
@pcdesk
第1話 これが私の日常です?
初めまして、ギルドの受付嬢をしているクエリーと申します。
そして、隣にいる彼女はエルフのソフィア先輩です。
「ん?どうしたのクーちゃん」
「いえ、なんでもありません」
「変なクーちゃん」
そういって先輩はふわりと微笑みました。
「すみません!遅れました」
そういってギルドに駆け込んできたのは犬族のエミリーです。
私たちの中で一番年下で、まだ新人ですが素直でいい子です。
「エーちゃん、髪がぼさぼさよ」
「えっ?本当ですか!?」
そういって先輩がエミリーの髪を魔法で整えてます。
あれは、神官等が体を清潔にする時に使用する魔法で、間違っても寝ぐせ直しに使うものではないのですが魔力量と精度に毎度驚きます。
「はい、これでOKよ」
「わぁ、ソフィア先輩ありがとうございます!」
ギルドでは受付嬢が多く、ほとんどチームで動きます。私たちの場合はこの3人ですね。
さて、本日もお仕事頑張りましょう。
「2人とも今日もよろしくお願いいたします」
「はーい」「はい!」
----------------------------------------------------
(カランカラン)
ドアベルの音がしたためそちらを振り向きますと狼族の方がいました。
「よぉ、クエリーちゃん、今日は良い依頼あるかい?」
この方はBランクのアガットさん。
見た目は狼族らしく、がっちりした体格から繰り広げられる大剣の一撃は目を見張るものがあります。
「はい、本日はです「諸君!今日も元気か!!」ギルドマスター、大声を出さないでください!」
声のした後方を振り向きますと、パンツ一丁の筋肉質の男性がいました。
「ん?どうしたクエリー君、呆れた顔をして」
「あの!何度も言いますが、今日こそ服を着てください!」
「何をいうクエリー君、私の筋肉を見せないのは人類の損失であろう?そして、私には筋肉の素晴らしさを宣伝する義務があるのだよ。それにこれはパンツではなく海パンだ。」
信じがたいことに、このギルドマスターは元最高ランクのSランク冒険者であり、
筋肉の宣伝をするために冒険者を辞め、権力のあるギルドマスターになったそうです。
「そういう問題ではありませんし、とりあえず、服を着てください!2人もそう思いませんか?」
そういって、私は左右にいるエミリーと先輩に声をかけます。
「あぁ、マスターの大胸筋は芸術的です。。。」
筋肉が大好きでギルドマスターのそばに居たいからという理由で受付嬢になったエミリーは駄目。
なら先輩は!
「あの格好は寒くないのかしら?」
ち が い ま す。先輩!観点が違いますよ!
確かに室内は水と風の精霊石で、私たち受付嬢が長袖でも快適に過ごせる気温になっているので、涼しいですが気にするところはそこではありません。
「先輩、先輩もおかしいとおもいますよね!」
今日こそはあの格好を辞めていただかなければ、このギルドはいずれ変な集団扱いされます!
「ん~、クーちゃんちょっと相談してもいい?」
「はい!何ですか?」
流石先輩こんな時にもいいアイディアが・・・
「今日の夕飯は蕎麦とそうめんどっちがいいかな?」
「・・・・はい?」
「ほら、今日とても暑いよね?だから麺類が食べたいな~と思って」
「えっ?今その話いりますか?」
「大事なことなの!クーちゃんならどっちが食べたい?」
「・・・蕎麦ですかね?」
「その心は?」
「蕎麦(すば)らしいので」
「・・・」
「・・・」
・・・・・
「いっそ殺してください...」
「大丈夫だよ、クーちゃん。家に美味しい蕎麦があるから、今日はこのまま帰宅して一緒に食べようか」
「・・・はい」
「さぁ、しゅっぱーつ」
・・・あれ?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます