Aの話

 私は彼のことを信じていました。

 彼の経歴が嘘だなんて疑わなかったですし、突然激怒されたのも私の至らなさだとずっと思っていたんです。

 でも彼はコカインをやっていた。

 そうすると色々なことに、説明がつくんです。

 激情、冷酷さ、躁鬱の落差、理不尽な欲求。

 それは彼のカリスマ性なのだと、ずっと思ってきました。

 なのに、コカをやっていた故のことだったなんて。

 裏切られた思いで一杯です。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る