君たちは『BLACK BOX』の中

@makobara

第1話教師という名の権力

早朝覚醒(そうちょうかくせい)とは、

目覚まし時計よりもかなり早く起きてしまう状態のことをいうが俺にはそんなことはなく目覚ましがなっていても2度寝してしまう。2度寝というのは俺にとって休日は当たり前なのだ。

まあ、予定のない休日に限る。


しかし、本来なら大体7時に起床するはずなのだが、何故か今日は2度寝することなく6時に目が覚めた。


こんなに早く起きたのはいつ以来だろうか。

そのため、朝起きてから学校に行くまでの時間に余裕があったため、たまたまテーブルに置いてあった新聞を意外にもじっくり読んでから学校に行った。


ちなみにたまたま読んだ内容というのは、どこかの教育者の『学校での問題』についての記事であった。


内容はというと省略させてもらうが、


現在、19歳以下の未成年者の自殺数が増加。原因・動機について“学校問題”が最多である。


人間は抵抗することができない弱者(つまり学校・教室内では生徒)である。弱者(生徒)の上に立つ時、人間というものは(ここでは教師)、普段より偉く、権力があるという大きな間違いを犯し、弱者(生徒)に対し、攻撃的な態度となる。

そんな教師によっていじめや不登校、さらには自殺に発展してしまうと私は考えている。学校というものは子供のその後の人生にとても大きな影響力を与える非常に大切な場である。しかし、教師の様々な非常識な行動によって子供の成長に悪影響を及ぼしてしまう。


こんな内容の記事であった。いつもは新聞を見る理由としては番組表と天気、あとはプロ野球の記事を見るくらいだが、なぜ今日このような記事を読んだのかは特に理由はない。どうしても理由を挙げるならば、たまたま目に入った。

もしかしたら、何か起きる前触れなのかもしれない。



俺の名前は加羅須野 腎(からすの じん)、高校2年生となった。友達を多くなく少なからずおり、成績も良くもなく悪くもなくみたいな感じだ。簡単に言うとオール普通な高校生である。まあ、中学時代、陸上部に所属していたことで走りには自信はあった。

しかし、中学時代は体育の成績は3年間、3であり俺よりも運動神経が悪いものが4だったり5だったりと体育大会の俺の活躍を成績に入れてくれなどと、くだらないことを考えたこともあった。あとは人に媚を売るのは大切で教師はロボットではなく、心を持った人間であると改めて知ることができた。まあ、無事に高校に入学できたので別に何とも思っていないのだ。今も学校生活は新しいクラスメイトになっても何も問題がなく過ごしている。


しかし、ある日の学校での出来事である。

1か月たった朝のホームルームで事件が起きた。


「これで朝のホームルームを終わります。最後に先生からの言葉、先生お願いします。」

日直の話が終わると国語担当兼担任の鬼丸は椅子から立ち上がり、教卓の前に立った。

そして、いつも優しかった担任は怖い顔で生徒たちを睨みつけた


……

………しばらく睨み付けてから口を開いた。


「この1か月間、お前らの行動をみてきた。こっちが何も言わず黙っていれば好き放題やりやがって、お前ら調子こいてんじゃねえぞ!これからは好き放題にはさせねえからな。なめた態度とるんじゃねえぞ、覚悟しろよ。わかったか?」


「……。」

生徒たちは担任の変貌に驚きを隠せなかった。

「おい、返事はどうした? 返事は!」

「はい!」

「ったく、なめやがって。」

そう言葉を吐いた担任は思いっきりドアを開けて教室を出て行った。


学校あるあるというと、担任が当たりかはずれかはよくあると思う。

厳しい先生だと聞いてはいたが、自分のクラスの担任になってみると全然怒ることもなかったため、

この担任は当たりだと思っていたが…  はずれだったのか。

猫を被るというのはこういうものかと国語の教師だけに教えられた気分だった。


つまり、俺たちは教師に騙されていたんだ……


その瞬間から担任は新聞に書いていたような世間でいう『モンスターティ―チャー』に変貌したのであった。


そして、学校生活での青春をジャマされていくのであった。


学校は授業開始前と夕方の授業終了後にホームルームを行う。学校ではホームルームを行うところはほとんどである。具体的にはあいさつから始まり出席確認、連絡事項、先生の話等などである。ホームルームは長い時間をかけて行うものではなく短い時間のため、担任が一方的に話すことになってしまう。

しかし、生徒に対してメリハリを付けることもできる、とても大切な時間である。


授業が終わり、この日の帰りのホームルームの時間から一方的に説教だけをするようになっていった。今日は担任が話しているときの生徒の態度が気に食わず、謝らせた。また、給食の時間に担任が空腹のいらだちから少しでも配膳が遅ければ説教等など最終的には些細なことでも怒鳴り散らした。

担任は自分が気に入らない、鼻につく生徒に罵声を浴びせていた。これは指導ではなく生徒たちはただ『言葉の暴力』を受けていたのだ。

次の日もまた次の日も、朝と夕方にホームルームで生徒たちに説教をしていた。


実は俺は教室内では一番後ろの窓際の席であった。最初は一番いい席だと喜んでいたのだが、最近は後ろの席から教師の話を聞いている生徒の姿勢や表情をみて、この時こう感じたんだ。


(俺たちは生徒ではなくまるで軍人のようだ…)


数か月たったある日、クラスの女子生徒が突然、学校に来なくなった。俺はその女子生徒とは別に仲が良かったわけでもなかった。しかし、なぜ彼女は来なくなってしまったのだろうかとは疑問に思っていた。


朝のホームルームが終わった後、俺は彼女と仲が良かった女子生徒に尋ねた。

ちなみに彼女の名前は、鈴芽乃 ミカ (すずめの みか)。

特徴として彼女の顔、目鼻立ちは整っている。目は大きく、くっきりとした二重で黒目。唇は薄桃色。まつ毛も長く、髪は長くてストレートである。性格は良くないと思いきやそんなこともなく、鈴芽乃さんがいるだけで場が和むというか、集団の中にいてもひときわ輝いていて目を引く人であり誰がみても美人である。


別に鈴芽乃さんと話したかったからではない。

俺的には、うちのばあさんみたいに外面らだけが良いだけではなく裏表がなく温和な方であってほしいと願う。


「ねえ、なんで木筒さんは学校に来なくなったのか知ってる?」

不登校の女子生徒の名前は木筒 青葉(きつつ あおば)さん。


「詳しくはわからないけど… 青葉が学校に来なくなった前日に… 」

「前日に何かあったの?」

鈴芽乃さんは少し考えてから口を開いた。

「もう授業始まっちゃうし、学校では言いにくいことだから放課後でもいい?

場所はえーっと… 学校の近くの図書館でもいい?」

「うん、わかったよ。」


それから、いつものように帰りの時間に担任の説教を聞き終わると放課後に待ち合わせの図書館で彼女と合流した。

告白されるわけでもないが学年でもトップクラスの美少女と放課後に会うことができるのはなぜか緊張してしまうものだ。

図書館内の奥の方、あまり目立たない場所に2つ椅子があったため、2人は座った。


「それで、前日に何があったの?」


「いつも、昼休み一緒に教室にいるんだけど… その日はなぜかいなかったの。何か用事でもあったのか  なって思ったんだけど…  それから、昼休みがちょうど終わりそうな頃に教室に戻ってきたのよ。だか ら私はどこ行ってたの?って聞いたら…」


「ちょっと…… 先生に呼ばれて…」


「って言ってたの… 帰りも一緒に帰っていたんだけどいつもと様子が違ったのよ。」


彼女はいつもと様子が違う彼女に対し、大丈夫?と尋ねたら大丈夫と笑っていたらしい。

しかし、大丈夫か?と言われて大丈夫じゃないと言える子はほとんどいない。

俺は鈴芽乃さんに尋ねた。


「じゃあ、彼女が学校に来なくなった原因は…」


「たぶん… 前日に先生と何かあったんだと思う…」


原因・動機は様々あると思うがやはり原因は学校での問題だったのだろう。鈴芽乃さんは彼女の家に行ったが会うことはできなかったらしい。そして、彼女の両親もなぜ娘が学校に行けなくなってしまったのか原因は詳しくわからなかったのだ。


なぜ、両親たちは何があったかわからないのか。両親に相談する子供もいると思うが、相談しない子供も少なからずいる。学校で何かあったの?そう聞くと何もなかったよ、全然大丈夫だよと答えると思う。なぜ、そう答えるのか。それは両親に迷惑をかけたくないからであると考える。


そのため、彼女の両親は原因・動機が分からないため実際に学校へ行き、何があったのか?聞きに行ったらしい。しかし、モンスターティーチャーはモンスターの姿を隠し、こう言うのであった。


「私たちもなぜ青葉さんが来なくなったのか原因がわからないんですよ。」


モンスターティーチャーの存在は表面化しにくい。両親にはモンスターティーチャーの実態は見えづらい。たとえ、授業参観があったとしてもモンスターはそれ相応の準備をするため、その実態をつかむことができない。つまり親たちでは普段の教室に潜り込むことができないのだ。そして、親は子供を通じてしかわからないのである。

『生徒だけでなく両親たちも教師に騙されていたのだ。』


その結果、彼女の両親は不登校になった原因はモンスターティーチャーによるものだという真実を知ることはできなかったのであった。


「それでね… 加羅須野君…」

すると、鈴芽乃 ミカの今までの穏やかな表情は一変し、顔を賢に近づけ、


「私に協力しなさい。」


「え……。」

この時、いつも優しい女子高校生、鈴芽野 ミカの裏の顔を知ることになり、この日を境にして学校での問題と彼女のおかげで日常が一変してしまうのだ。


うちのばあさんのような人間ではないようにという俺の願いもむなしく、先程とは打って変わって彼女の優しかった目は鋭い目つきになり、雰囲気が一変した。


「ねえ、加羅須野君 聞こえなかった? 私に協力しなさいって言ってるの。」


あれ? 鈴芽乃ミカさんはこんな人だっけ? 

俺が知っている鈴芽乃さんは誰にでも優しく、クラスの場を和ませる理想の女子高生だったはずなんだが…


なのに、なぜ今の彼女は怖い目つきで俺は睨まれているんだろうか? 

学校と今の鈴芽乃さんがあまりにも違いすぎて頭の中がごちゃごちゃになり、整理ができない状態だ。


しかし、早く答えないと怒られるだろうと思い答えた。

「何を協力すればいいの?」


「青葉の不登校になった原因は鬼丸だと思うの。だから私は許せない。だからある計画を立てることにしたの。」


「どんな計画だよ」


「それはあの担任をこの学校から追い出すことよ。」

まさか鈴芽乃さんがそんなことを言うとは俺は驚きを隠せなかった。


「どうやってだよ、親に言ったところで意味がないことはわかってるだろ。」


「それは大丈夫よ」

とても自信があるように感じた。


「でも…どうやって?」

「だから、あんたと協力してあの非常識教師を追い出すのよ。」

さっきまで、加羅須野君だったのにまさかのあんた呼ばわりとは… 少しショックだった。


「それで具体的には何をすればいいの?」


「今週の土曜日に何があると思う?」


「たしか参観会だけど…それがどうかしたの?」

「そこであの担任の実態を暴くのよ。教室内には両親だけでなく、校長や教頭が授業をみに来るはずよ。それが絶好のチャンスなのよ!」


「そんなこと無理だよ、親がいる前では教師なんて俺たちと日ごろ接する態度なんて見せずに愛想よく接するにきまっているし。」


「それなら大丈夫よ。参観会での授業の内容覚えている?」

「確か―― まさかそれを利用するの?」

「もちろん、そのつもりよ。」


「この日を逃すともうあの担任を追い詰めることができる日はしばらくやってくることはないの。青葉のつらかった出来事を誰も知ることもなく闇にほうむられ無駄になることだけは絶対にしたくないの!」


今まで見たことない鈴芽乃さんの決意した顔をみた俺は協力しなくちゃいけないと思った。


「たしかに、このままじゃだめだよね。分かった、協力する!」


「ありがとう、それとこの計画を実行するには、もう1つ重要なことがあるの。」

それから鈴芽乃さんは詳しく説明をしていった。


計画をすべて話し終えた鈴芽乃さんと俺は帰ることにした。

帰り際に鈴芽乃さんはこう言った。


「今日はありがと。 あと、私のことはミカで呼んでいいわ。 あなたのことも腎と呼ぶから。」


「あ、あぁ、わかったよ。」


「それじゃあ、また学校で」

ミカは帰って行った。


名前で呼ばれてうれしいか、うれしくないかよくわからなかった。

まあ、うちのばあさんよりはマシだと思った俺も帰ることにした。


そして、参観会の当日はクラスには多くの親が来て教室内には校長や教頭、学校関係者も揃った。


「では、そろそろ時間なので、授業を始めましょう。」


担任が授業を始めようとしたその時、


「すみません…… 遅れました。 この授業から参加します。」

教室に入ってきたのは不登校であった、木筒 青葉さんの姿であった。教室内は少しざわついた。


「そ、そうか。 学校に来られたならそれはよかった… 席に座りなさい。」

担任は少し、焦った顔をしていた。


彼女が席に座った後、彼女の両親も教室に入ってきた。


「では、改めまして授業を始めましょう。 起立!」

生徒たちは立ち上がり、礼をして席に座った。


「さて、今日の授業は前にみんなに書いてもらった読書感想文を発表してもらいます。

 テーマは、『人』です。じゃあ、誰から発表してくれるかな?」


ついにこの時が来た。

「はい……」


最初に手を挙げたのは… まさかの木筒さんだった。


「木筒さんは誰かに感想文のことを前もって聞いて書いてきてくれたのかい?」


「はい、そうです…」


「そうか、じゃあ、お願いします。」


彼女は席を立ち、感想文を読み始めた。目には涙が溢れていた。

「私は鬼丸先生のせいで学校に行くことができませんでした。」


「な、何を言っているのかな木筒さん…。」


「私はたばこを吸っていないのに吸っていると決めつけられたり授業中寝ていないのに寝てると言われたり、お前がそういうことを行うのは親の教育が悪いからだと言われました。」


彼女のまさかの告発に対し

「何を言っているんだ、授業とは関係ないじゃないか!やめなさい!」


しかし、木筒さんはやめようとはせず

「それから鬼丸先生に会うのが怖くなり学校に行けなくなりました。だけど友達が大丈夫だから私がついているから学校にいこうと言ってくれました!」


「木筒さん! 読むのをやめなさい!」

生徒の告発に焦る担任の鬼丸。


「本当はここから逃げ出したいけど私の思いをみんなに聞いてもらいたくて勇気を出してきました!」

涙を流している木筒さんは読み終わると席に静かに座った。


すると、すぐにミカも立ち上がり感想文を読み始めた。


「私は、部活で夜遅くなるときがあり、一人で帰るのが怖いので、男子生徒にお願いして一緒に帰ってもらいました。しかし、鬼丸先生にイチャイチャしやがって調子のるなと言われました。」


俺も立ち上がり、

「僕も授業中に寝ていないのに寝ているといわれました。」

俺も前に言われたことがあるのだ。こんな短い感想文読んだのは初めてだ。


俺とミカに連れられ、クラスの生徒は次々と鬼丸にされたことを告発していった。

まさかこんなにミカの作戦通りになるとは


かなり焦っている鬼丸は

「そ、そんなアリもしないウソをついて。授業を中断させたことを謝りなさい。」


すると、最後に一人の男子生徒が立ち上がり、


「僕は髪の毛に縮毛矯正をやりました。理由は髪の毛がくせ毛でそれをサボテンやボンバーとからかわれた からです。しかし、理由を鬼丸先生に話しても聞く耳を持ってもらえず、お前は学校の恥だ、親の教育が悪いと言われました。」


「おい!今、子供たちが言っていたことはどういうことだ!娘が学校に来なくなったのはあんたのせいだったのか!」

木筒さんの父親は鬼丸を問い詰めた。

 

「私は知らない、そんなの知らない!こんなのデタラメだ!」


鬼丸が声を張り続けた。


しかし、状況はさらに悪化し、生徒たちの両親と教師との揉み合いが始まった。


校長と教頭は必死に止めようとするが延々と続いた。

この日、生徒たちによってモンスターチルドレンによって学校に潜んだモンスターの討伐に成功した。


生徒たちの感想文によりモンスターティーチャーの実態を暴くことができた。

後日、学校側はすぐには学校による問題だと認めず、モンスターティーチャー鬼丸に対し、

 

「気づかなかった、これから事実確認していく。」

大体、学校に問題が発生すると隠蔽かこんなことを言うのだ。


しかし、ミカはこうなると分かっていたらしく、


「気づかなかった、これから事実確認していく。」と言っていたが、

ミカは、バックの中にヴォイスレコーダーを忍ばせていた。ナミカは参観会の日まで担任に反論せず言いたいことを言わせていた。


結局、ナミカはヴォイスレコーダーを学校に提出したことによりモンスターティーチャーは担任を外れ、学校をやめることになった。


そして、学校側による問題だと認めた。


生徒の中に父親が雑誌記者ということもありモンスターティーチャーの存在はこれを機に世間に知られるようになった。


不登校だった木筒さんは時間はかかったが学校にこれるようになり一旦だがクラスは平和を取り戻すことができた。



数日後、また放課後、図書館でミカと話すことになった。


ミカは、突然こんなことを聞いてきた。

「ねえ、なぜ鬼丸の行動、言動は他の教師には気付かなったのかわかる?」


「いや、明確にはわからないな。」

俺はすぐには答えることができなかったのだ。


ミカは語り始めた。

「なぜ、教師は何のために学校にいるの?ただ、授業をすればいいだけなのか。もしこんなことが実際にあるのであれば学生個人を育てることや生徒一人ひとり親身になって対応しているなど学校のホームページにやってもいないことを書くことはやめた方がいいのよ。学生個人を育てるのであれば教育者は言葉や振る舞いというものは生徒に及ぼす影響がどれほどなのかしっかり考えてほしいの。教師である、あなたのたった一言で子供の人生が大きく変わってしまう、いじっているだけでいじめているわけではないと思った人は大きな間違いなの。いじりがエスカレートすればいじりからいじめに変わり、いじめがエスカレートすれば不登校、さらには自殺に発展してしまうの。」 


「確かに… そうだな」

ミカはここまで現在の学校問題について考えていたのかと俺は驚きを隠せない。


「現代はね、学校の犠牲となった生徒の両親は第二、第三者の命を落とす子供が出てほしくないため、しっかりと生徒に対する配慮と対応を行ってほしいとなげかけているの。だけど、未成年の自殺数が減る子はない。何のためにいじめアンケートを行っているのか意味が分からない。なぜなら、いじめが起こっているから。」


ミカはまるでマシンガンのように言葉が出てくる。


「結局、『うちの学校とは別に関係がない。うちの学校はいじめに対してしっかり対処は行われている。だ から、問題はないはずだ』って言うしね。ほかにも携帯、インターネットの普及によって世の中は便利と なっているわ。でも、社会の大人によってそれが便利になった反面、ラインやSNS、ネットへの悪口の書き込みによって子供が犠牲になっていることを忘れてはいけないの。何かを得るためには何かを犠牲にしなくてはならないのが今の社会。社会の発展と共に子供が犠牲となっている。悲しい現実なの。だから、学校で一番優先すべきことは子供たち、生徒だと私は思うのよ。」


「すごいな、ミカは俺はそこまでのことは考えたことはなかったよ。」

俺はこの瞬間、前に新聞で読んだ記事の意味がやっと分かった気がした。


「それでね、腎……」

ミカは険しい顔から優しい顔に表情が変わり、微笑みながら俺に顔を近づけてきた。


「なんだよ?」

何を言われるんだろうと俺は緊張した。


「また、私に協力しなさい。」


……まじかよ。



学校の話に戻るが常に学校で一番優先すべきことは子供たちである。子供の心を大切にしてほしい。

 

現状、まるでまるで学校は真実を明らかにせず黒く染まった箱のようだ。外に漏れないように真実を箱の中に閉じ込めている。さらに権力という名の錠を取り付け簡単に開くことができない。

まさに『BLACK BOX。』…

 


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