第9話 敵が来た……迫る恐怖
ぱこぱこぱこ……
スリッパの音が近づいてくる……
あいつが来た。
皆の頭の中には、某有名映画の挿入歌が流れている。
「おねがいします」
赤いバックと、セットアップみたいな浴衣。
手には、サポーター……
そう、ぼりぼりだ。
しんちゃんを正統派とするならば、ぼりぼりは、異統派とでも言うのか……
なかなか、難しいものでしたね。
固められるときに教えてもらうのですが、かなり、キツかったことがあったんですよね。
「いんやぁ!ちがうってばぁー」
あれは……組演武の練習を始めた頃だった……
ペアの相手を、『あずきくん』とでも呼びますか。
黒光りしたぼりぼりがいう。
あ 「え、なんでですか」
ぼ 「だがらぁー、そうじゃなくてさぁ」
微妙に訛ってる感じの喋り方で言う。
あ 「あーはい、これですか?」
あずきくんがしっかりと固めてくる。
いた……い。すごく
こういう技だから痛いのは当たり前だ。
ぼ 「ちがうってばぁー、こうだって」
あずきくんに代わり、ぼりぼりがかためまぁーす。
✩°。⋆⸜(*˙꒳˙* )⸝
「いてえぇぇぇぇ!!!」
必死に訴えるものの何も変わらず、痛いまま。
そして、なにかが目の前を通り過ぎた。
透明で、液体。
もうね、察しだったよね。
それから、逃げるようにナメクジのように這いつくばって動いてたけど、結局逃げんなって言われて、しっかりと貰いましたよね。
あとから床をみたら、ドットカラーが素敵な床になってました。
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