ただ思い浮かんだ夜の言葉
千のエーテル
檻の中で残された嘘
ないものを探すのはやめた ガラクタを組み合わせても結局
それは何一つ私の空白を埋めないから
俯瞰して見ると恥ずかしい 必死になればなるほど何時だって
冷静になった私の首を絞めるから
自分を騙すなよ 自分を騙しなよ
自分を騙したくない夜が 自分を騙したい夜が
毎夜迷い 網のように 波のように
絡みつく
彷徨うように扉を開けて 走り出す
壊れかけた私の欠片と 捨てかけた正直な私を拾い集めながら
正しそうな風に乗って 走り出す
作り上げた私の嘘と 繰り返した笑ってない笑顔追い抜きながら
走り出す 冷めた雨も 病める闇も 針の森も 全部無視して
走り出す
自分を離すなよ 自分を離しなよ
自分を離したくない夜が 自分を離したい夜が
毎夜迷い 蔦のように 唄のように
絡みつく
色づく地面を蹴って 走り出す
変化しないあの人と 変わりはじめた世界の風景を追い抜きながら
夕立ちを全身に受けて 走り出す
諦めた私の過去と 変わりはじめた私の意識を受け入れながら
走り出す 冷めた雨も 病める闇も 針の森も 全部無視して
走り出す
檻の中で残された嘘に さよならを告げて走り出す
ただ思い浮かんだ夜の言葉 千のエーテル @sennoaether
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