救われたから救う

優世「...本当は...泣きたくって...怖くって...でも...そんな事したら...皆離れていっちゃうから...」


一七「...んもう、本当の友達がそのくらいで離れていくわけないでしょ?早く言ってくれれば良かったのに...」


優世「...一七は死にたいと思わないの?」


一七「そりゃあるに決まってんじゃん。でもさ、なんで私達って生きていくと思う?」


優世「...?」


一七「生まれたから生きるんだよ。一度でも愛されたから生きるんだよ。」


優世「愛されてなんかない...」


一七「優世くんのお母さんだって、お父さんがいなくなって子供たちが辛いかもって思って再婚してるんじゃないの?」


優世「...でも...誰も俺の事なんてわかってない」


一七「...救われてきて今があるんでしょ?優世くんって変な方向で考えちゃうから救われてなかったら今生きてないよ?」


優世「...」


一七「やられたからやり返す、救われたから救う。同じ原理でしょ?」


優世「...俺が救った?」


一七「私だって優世くんがいなきゃ図書室に行くことなんて無かった、今だって、話してなかった。」


一七「存在価値がない人なんていない。存在価値がないって言われて思い込んでるだけ。死にたいなんて友達が思ってたら自分だって気が重くなるでしょ?」

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