アンゲロイ〜天使転生〜

大熊直人

第1話〜プロローグ〜負の到来


神話時代しんわじだい

かみつくった最初さいしょ人間にんげんアダムは

サタンの誘惑ゆうわく

ひとのぞんではいけない禁忌きんき

てんからとされた。

ひとおかしたとされる最初さいしょつみ

そのときかみは、人間にんげんつみとして

アダムのらその子孫しそんにまで

そのつみ背負せおわし、後世こうせい私達わたしたちにまで

天国てんごくけなくさせたという。


だが…その数千年後すうせんねんご

世界せかい救世主きゅうせいしゅあらわれる。

イエス・キリストだ

彼は、アダムが背負せおった人間にんげんつみ

つぐなうために、十字架じゅうじかにかかり

いのちとした。

これを「贖罪しょくざい」という。

これにより人間にんげん

天国てんごくけるようになったのだ。


しかし…かみは、それときかえに

いましめとしてあるばつ

私達わたしたち人間にんげんのこした。

つみとのい」だ

そのつみとのいは、世界せかい

混乱こんらんまねき、人間にんげんくるしみぬいた。

そのばつは、人間にんげんよわさから

まれでたという。


それらばつ天使てんし罪深つみぶかものんだ。


そして人間にんげん悪魔あくまんだ。



  ―第1話―負の到来


ときは19世紀せいき大西洋沖、たいせいようおきえいアメリカ渡航船沈没事故発生とこうせんちんぼつじこはっせいから10時間じかん25分前ふんまえ


   1がつ17にちAM2:06


ここはオーストリア某教会ぼうきょうかい

草木くさきねむ丑三うしみどき、この世界せかい凶兆きょうちょうとなる事件じけんきる。

それは教会きょうかいねこだけが目撃もくげきしていた。


ねこあおひか夜目よるめには、おなふく小規模しょうきぼ集団しゅうだんとその集団しゅうだんとはあきらかにちがう、異質いしつなるものとらえている。


教会内きょうかいないれておりもの散乱さんらんしていて、おなふく人間にんげんが、12〜14にんたおれている。


ねこはそのたおれているものが、どこかいつも人間にんげんより、すこくらえた。

そしてなぜか、とりのようにもえた。


してのこりのっている5〜7にんすべて、おなところけていた。

彼等かれらとはちがう、異質いしつなるものへと…その視線しせんはどこかおびえている。


どうやら、たおれている人間にんげんは、この異質いしつなるものおそわれたらしい…


「ひぃぃ…るな」「やめろ…」


彼等かれらふれられることを、極端きょくたんおそれているようおもえた。

そして、その集団しゅうだんのリーダらしきおとこふるごえで、こうつぶやいた。


いま俺達おれたちにはやつ対抗たいこうすべきがない」と


その言葉ことばがこの状況じょうきょうすべてを物語ものがっていた。


闇夜やみよはさらにふかまりを続ける……。

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