日々
広夢
ある雨
目が覚めたら、窓から聞こえる雨の音と部屋の扇風機の回る音がしていた。雨戸の隙間から少し漏れる光で、青く薄暗い色が部屋中に広がっている。雨の匂いが外から流れ込んできていた。
僕の足は、扇風機の風が当たり続けたせいでどうしようもなく冷え切っていたから、扇風機を切ろうと身体を起こそうと思ったけれど、それも面倒でそのまま僕は雨の音に耳を傾けている。
いまは何時なんだろう、朝か、夕方か、昨日いつ眠ったんだろう、今日は休みか、今日は何しよう、部屋の電子時計を暗い中目を凝らして見ると、今は16:14、午後四時か、ああ、身体がだるい、今日はもうないなあ、もう少しこのままでいよう。
いつまでこの生活を続けていくんだろう。
枕もとに置いてあるスマホを手探りで見つけて画面を見ると、今の時間と今日の日付だけが待ち受け画像の上に表示されていた。特にすることもないのでそのまま画面を閉じて、また元の場所へスマホを戻した。
しばらくそのまま、雨の音を聞いていた。
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