風邪っぴき。
座っていると肩が重いような気がする。動くと肩だけではなく、全身が妙に重い。ゆるやかに上から空気圧をかけられているような、感覚。
視界は、輝度を上げた画像のような明るさだ。眩しい?いや、ぼやけている。解像度が粗い。TVの砂嵐が、ほんの薄らと混じっているような。
音が遠い。いつもより、シャラシャラ或いはシャリシャリとしている。一度違う空間を通り抜けてから響いている、そんな音だ。酸素の薄い空間を通過している。
鼻に引っかかるようにしながら空気が取り込まれる。鼻は詰まっていないけれど、空気を検問にかけているみたいだ。通って結構です、基準量ですねと、言われてから通っている。だから少し不機嫌。少し悲しがっている。
喉に空気が到達すると、ひんやりする。ここでは唾液を検問にかけている。駅の改札口の扉が、開いたり閉まったりしている。喉のヒリつきは、荷物が改札にぶつかっているからだろうか。
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