眠りたくない。

誰が傷つこうとも、私にはその傷を治すことはできない。眠気覚ましにインスタントコーヒーを淹れることはできるけれど、ドリップコーヒーを君に飲ませることはできない。高級な砂糖菓子を君にプレゼントすることならできるのにね。苦味や酸味がくすんでいく。甘さだけが主張をする。単体で飲むときには感じない臭さを、ミルクから感じた。夜道を歩いてはいけないと、言われない限り、私はいくらでも弱くなれる。

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