私の物語

あの日読んだ本の登場人物は皆どこかおかしかった。だけど、どこがどんな風におかしいのか、わからない。物語の世界はいつも整っていて、私に「あなたはこちら側の人間ではない」と言っていたのに。人間は得体の知れない生き物。私はこの本を人間だと思えた。この本を愛せること。それは私が世界をまだ愛せることの象徴だ。

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