幕間 これまでの世界(世界観設定)

世界観設定(第1章46話現在)


龍理ろんり

 シエラ曰く、この世界のことわりる者だけが扱える力。要するに世界の法則そのもの。龍理ろんり魔術はこれを上書きしたり書き換えることで事象を起こす。普通は魔導士が魔導衣ローブを介して発動するものだが、一部は機械のみでも実現できる。(ワープ装置、龍理ろんりゲートドライブはこの龍理ろんりを機械が制御して行う)

 女神パンドラがこの世界にもたらしたモノだとされているが、パンドラが現れる以前はどうなっていたのかは不明。


龍理ろんり

 物質界の裏に存在するコンピューターでいうソフト面。全ての物質、事象はここに〝記述〟されており、裏を返せば物質界は龍理ろんり界の〝影〟とも言える。龍理ろんり魔術はここに作用する。


魔導衣ローブ

 魔導士たちが着用する、龍理ろんり魔術を行使するための補助具。基本的に糸のようなもので編まれているが、これはナノコンピューターが組み込まれた特殊な糸である。これが魔導士たちの思念波をキャッチし、龍理ろんり魔術に変換する。

 あらゆる場面に対応できる防護服、また防具としての機能もあり、大抵の攻撃や魔術では貫くことができない。そのため宇宙でも活動することができる。

 普段は魔導士たちのアクセサリーとして小さく折り畳まれているが、展開することで着用する。また魔導衣ローブの製造工程は全てブラックボックスで、アムリタ以外知る者はいない。


龍理ろんり

 魔導士たちが常に携えている剣。テッセラクトと呼ばれる物質で構成されていて、龍理ろんり魔術で切断力を極限まで高めている。その切断力は魔導衣ローブを切り裂くほど。

 古くから魔導士と龍理ろんり剣には不思議なつながりがあると言われており、初めて龍理ろんり剣を握る魔導士たちはまず最初に、自らの師と刀身をぶつけてその相性を確かめる。


偽神アルコーン

 いつごろからかこの宇宙に現れた機械生命体。生体部品と機械部品で構成されており、生き物とも機械ともいえる存在である。その意識は一つに統一されており、乱れのない動きを見せる。

 いくつかの階級が存在し、雑兵たるサイクロップス級、その司令塔であるヴァンガード級が存在する。またごく一部からの報告によれば『プリースト級』なるものが存在するという。

 行動原理は今でも解明されておらず、今回の一連の事件ではイドの命令に従っている。


・〈サンクチュアリ〉

 〈灰の大戦〉以降放棄されていた〈箱庭舟コロニーアークサンクチュアリ〉をアムリタが改造したスペースコロニー。〈サンクチュアリ教団〉の拠点でもある。

 普段は龍理ろんりマスクで暗礁宙域に隠されているが、その内部には地球に似た環境と一つの島が納められ、結界によって保護されている。全てが龍理ろんり魔術の賜物であり、アムリタがそれらを制御している。

 一通りの産業が発達しているが、もともと樹が少ないため林業だけがない。建物はすべて硬質アーカサイト(セメントのようなもの)でプリントされている。

 まだ〈サンクチュアリ〉ができた頃は全体の構造が安定しておらず、よく暗礁宙域からデブリが結界を突き破って落ちてきていたという。モンゴルフィエ広場にある大きな穴はそのデブリによって開けられたもの。


・〈サンクチュアリ教団〉

 アムリタが設立した魔導士が属する現在唯一の組織。魔導士たちはその強大な力故に思想を統一する必要があったため、このように教団としての形を持たせている。

 階級はまず最高意思決定権を持つ教祖、戦闘分野を統括する戦士長、学問分野を統括する学士長がある。これらは各一名ずつ。教祖はアムリタのみしかなれないが、戦士長と学士長は十年に一度魔導士の中から決定される。

 それら以下には駆け出し魔導士の修練者、それらを教育する師(こちらはもっぱらマスターと呼ばれる)がある。


·〈不死たらしめるものイモータライザー

 シエラたちを捕まえた箱庭舟コロニーアークの一隻。捻れたラグビーボールのような形をしており、その長さはおおよそ5000km。先の部分には巨大な穴が穿たれているが、これが何なのかは不明。どうやら工場のような場所らしいが、何を製造していたのかも不明である。


·〈箱庭舟コロニーアーク

 〈灰の大戦〉以前に建造された植民船。現在確認されているのは2隻のみだが、どちらも巨大で、かつスラスターを用いない龍理航法で航行している。これはスラスターによって推力を得るのではなく、龍理魔術で周囲の物理情報を書き換えることで動いている。


・プラネットマシン

 〈灰の大戦〉以前に古代人たちが立てたテラフォーミングマシン。龍理ろんり技術が使われており、人間が生存できる環境を作り出している。かつては太陽系中のほとんどの惑星、衛星に人類が住んでいたと言われており、各地でその名残を見ることができる。

 また、かつてはオールトの雲、外太陽系にも人類の生存圏は広がっていた。が、〈灰の大戦〉によって古代人が絶滅した結果、ほとんどが廃墟になってしまった。


·〈灰の大戦〉

 大昔に起こった全滅戦争。地球が灰に埋もれたかのようになってしまったことからそう呼ばれている。何が起こったのかはほとんど不明で、その痕跡も様々な星に残されている遺跡、〈ディストリクト〉くらいしかその面影を残していない。



・オールト人、クリンゴルド人

 まだ本編には出ていないが、エイリアン、つまり非人類種は存在する。

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