第24話 虹
カミナリの
彼は
「ピシッ」
と、走る白い
なにがおきたか、なにをやったか、じぶんが
「ク――」
クソ! といいかけ、口をつぐました。今みんなを
ソルは
もう、ムリだろコレ……。
力なく
なんでオレだけ、おきてんの?
今チラッと、おかしな考えがよぎりました。バカバカしいので、すぐに
この
これは
この、やっすい作りは、これだけ
なにせこの
「なんだよ!」
つごうのよい
「ピシャ!」
カミナリが海に落ちました。
ヌルっと、ゆかが
もう水が入ってきてる……。ソルは
「ピシャ! ゴゴゴゴゴゴゴ……」
また落ちました。
「ピシャ! ゴゴゴゴゴゴゴ……」
耳を
なんだか、カミナリの落ちる
ふいに、彼は立ち上がります。あさくなった
まとまらない
「出るぞ」
と、口に出してから、外へでました。
ポッカリうかんだ
「いや、だからなに?」
ボソッと、つぶやきました。
ふかく空気を
上空には、ところどころ、まだ雲が
目を落とすと、月あかりに
その
ゆらめく
ほんとうに手がとどきそう。見わたすかぎりの
チラチラするものがあります。じつは、かなり前から、気ついてはいました。月の
色のあるような、ないような。白いような、
だんだん
横にはった
水はあたたかく、ここちよさげです。うっとりして、なんとなく、そわそわするソル。この
「おりて、どうすんの? (笑)」
じぶんに、といかけました。
ゆかと一体化しているそのカ所は、とりつくしまも、ないように見えました。なにか開けるための
「ビンゴ!」
中にカッチリおさまっていたのは、
「わっ、まだ早いて!」
みうごきとれず、てんぱります。
「まだ、そんなつもりじゃ――」
パニくるソル。
「ガンッ!ガクン、ガクン」
ショックと、ゆさぶり。
「バシュッ、バシュッ、バシュシュー……」
ギューと、しめつれけられ、
「ゴボゴボゴボゴボ……」
デクノボーで、みうごきとれません。
「バクン! ゴァゴァゴァーン」
一気に
その
なぜか
上をむいた
アクアスーツはちゃんと
ついに来た。とうとうこの日がやって来た。おそれていた
ホースが切れ、フーカー
だんだん空気がうすくなり、
どこまでも光のとどくかぎり、なだらかな白い
「ふいー」
思い出したように、大きく
ちゅうちょしつつも、ホースのとどくかぎり、いけるところまでいってみようと、彼は思いました。水中なのに、いやだからこそ、かなりキツイ。うかないよう
いくら歩をすすめても、まばらに
たいくつな
「クソ!」
もどかしさのあまり、彼は
もあ~ん。
もういちど、ケリあげました。
もぁ~ん。
気のせいなのか、やっぱり、
またもう一回、
もぁ~~ん。
さらに一回、またもう一回と。つづけざま、なんどもケリ上げます。
もぁもぁもぁもぁもぁ~~~ん。
しばし、むごんで考えこむソル。彼はある
「カンオンが……ない」
くるっとふりかえり、彼は
ぐっしょり
やおら立ち上がって、前かがみになり、ふりかぶります。せーのと、いきおいつけて、ジャンプ!
落ちながら足をバタつかせていると、足ヒレがのびてきました。底から2、3メートルの高さで、ジタバタ、ジタバタ。
きゅうに体がかるくなると、ずんずん上へ上へ、
あっという間に
「ちぇっ」
ソルはじぶんのカンオンをさがして、
どこいったんだよ、このだいじな時に。エリゼの子には、カンオンと
しつこくさがしましたが、けっきょく見つからず、あきらめました。他にそれらしい
「ええい、
ベタベタさわったり、パンパンたたいたり。
ポッチが赤く
「なにか、おこまりですか?」
「しー、しずかに」
小声でいうと、ボリュームモードが変わりました。
ヘルプ
「ガガガッ、ガックン!」
あせって、ふりかえるソル。
よく考えたら、べつに、もうおこしたっていいか?
三人から
ちぇっ、あとでなんかで、ふかなくちゃな。
彼は、ウンザリしました。
なんかオレ、後かたづけばっか、やってんな……。
「ウィィィィィーン。ガポポンッ」
「
「
「ハイのばあいは、ハイといってから、お手もとのミドリのボタンを、おして下さい」
「えー、はい」
「……」
「ミドリのボタンをおして下さい」
「?」
「ミドリのボタンをおして下さい」
「あっ、はい」
あわてて彼は、
「ゴワンッ、ギギギー」
「ブクブクブク……ボコボコボコボコボコ……」
にえたぎった
しばらく彼は、アワがしずまるのを、まちつづけました。
「よし」
ソルは立ち上がりました。ねている三人をしり目に、アクアスーツにすべりこみます。閉じこめられる
海中は一変していました。
やぶれた
つかんでいたのは、
「ゲホゲホ、ゲホゲホホ……」
さっきまでの
それら
ふしぎとソルは、こわくありませんでした。正体をつかもうと、ガンをとばすみたいに見つめていました。
その形は、どう見ても
「マジかよ……」
しぼり出すよう、いいました。ソルはゴミの山の上に、
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