アレがいない世界
日曜の15時30分、その日のメインを見にテレビを見ていた。
何かが足らない。
翌日、電車に乗って会社へ。
乗降の景色にも何かが足らない気がする。
例えば、新聞なんかが。
取引先巡りをするルーティンワーク。
ここの人たちとはアレが合う。
非常に良く気が合って上手に噛み合う。
共通の趣味であるアレのことで仕事も忘れて盛り上がったことがあったっけ。
その日の仕事は終わったものの、どうにももやもやしたまま、会社に戻って、無事に終業出来たので退勤した。
妻と二人ともで働いているので、尺で電車を降りてからスーパーで買い物に区け回って、車のように活動しなければならない。
恵まれた血統でもないサラリーマンは世知辛いのだ。
結局、違和感はずっとあったが、アレが何なのか寝るまで思い出せなかった。
もしかしたら、人類が永遠に思い出さない方があの高潔な生物にとって幸せなのかもしれない。
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