4億と6億

その間、わずか1秒。


決定がなされた。


そして、23分と0.5秒後に間違いを知ることとなる。


兵たちは疲弊しきっていた。

無駄に思える突撃がおよそ1000万回。

正確にカウントしているのは主だけ。

そこから1億ものあと一歩で敵わぬ戦いを繰り返し、やっと決定がなされた。

3回前の奴から「枝」を伸ばそう。

延べ4億回もの判断のその先に無残にも未来は打ち砕かれた。


もう2億回ほど選択を繰り返した先、それ以上はない最上の未来にその人物は

人の身でありながら辿り着いていた。



4億回の戦い、その間、わずか1秒。


決定がなされた。


そして、23分と0.5秒2億回後に間違いを知ることとなる。



(藤井棋聖誕生の報を見て執筆。)

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