素朴なさえずり。
星 リリー
1.
『───────』
歌詞を追いながら追体験して。
曲調が変わるところに嗚咽を漏らしそうになりながら。
『───────』
言葉の節の度に高まる感情を。泣き出したくなってしまう。それすらも養分に、ただ。
……ただ。お腹の底から立ち上る気持ちをそのまま外へ出すように、叫ぶ。乱れるように……
『───────』
私がしたいように、歌を、声を張り上げ吐き出した。
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