ploT

sima

少年A

そうして僕は窓から何にも変わらない景色を見続けるしかなかった。


真夏の昼だから風と呼べるような風が吹かないし、

ただ青いだけの空と添えただけのテンプレートのような

白い雲が広がっていて、時間が止まっている。


しかし、

このどうしようもない退屈よりもっと大きな問題は、

これを書いている人間がろくにプロットも組み立てず

書き出しあるいは打ち込んでいることだ。

だから僕がこれから何するのか決まってないし、

その間僕は何もできないから冒頭みたいに

「窓から何にも変わらない景色」を見ているしかない。

どう終わらせるか決まっていないものを軽いノリで始めるんじゃない。

僕はそう言いたい。

ここから無理やり承だか転だかに持っていくんだろうが、

やれるものならやってみるといい。


例えばそうだな。

今は夏だから突然冬とか春とかにしてもいい。

実は僕には恋人がいてその子を待ってるってことにしたって、

実は僕は同性愛者で今から誰かにそれを告白する所にしても。

この窓から突然異世界からの少女がやってきたりとか、

この学校が突然破壊されたりだとか、


あるいは僕が突然殺されたりだとか。


臆することなんか一つもない。

好きにしていい。

なんでも出来るんだろう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ploT sima @NoVel-8

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る