義妹

勝利だギューちゃん

第1話

「もし、アイドルがいきなり妹になったら」

なんてことは、フィクションの世界であって、現実には起こることは、皆無。


しかし、だれでも一度は思ったことがある。

アイドルに興味のない、俺もそうだ。


しかし、それはフィクションだから、面白い。

リアルになったら、逃げる。


俺には母親がいない。

小さい頃に他界した。

なので、記憶はまるでなく、顔は写真でしかしらない。


親父は、男手ひとつで、俺を育ててくれた。

とても、感謝している。

親父は、俺とは付かず離れずの関係を、保ってくれている。


なので、思う

そろそろ、親父にも、新しい奥さんをと・・・


「直樹、今いいか?」

「どうした?親父」

「実はだな・・・父さん、再婚しようと思ってるんだ」

「いいんじゃないか?」

「反対しないのか?」

「ああ、親父の人生だ。親父が幸せになるのなら、歓迎する」

「直樹、ありがとな」


こうして、親父は再婚することになった。

相手はどんな人なのか、知らない。


職場結婚とだけ、聞いてはいるが・・・


「直樹、紹介する。父さんの再婚相手、お前の新しいお母さんだ」

初めて会うので、ドキドキする。


「直樹さん、初めまして。静です。よろしくお願いします」

「こちらこそ。よろしくお願いします。」


どうやって、知り合ったのかは、話してくれるまで待とう。


「で、直樹・・・静さんには、娘さんがいるんだ」

「俺の姉になるのか?妹になるのか?」

「妹だ。同級生だが、お前の方が半年ほど、お兄さんだ」

「そっか・・・」

どんな子だろう・・・


「ご紹介、静さんの娘さんで、お前の妹になる・・・」

「葛城エリです。よろしくお兄さん」

「よろしく。エリちゃん」


沈黙が流れる。

なにか、しらけること言ったか?


「直樹、お前この子を知らんのか?」

「初対面だ。知るはずないだろ?親父」

「そうじゃなくて、この子はアイドルだぞ」

「そうなのか?」

「本当に知らないのか?」

「ああ。アイドルに興味はない」


リエちゃんは、その事を喜んでいた。

アイドルという目線ではなく、ひとりの女の子として見てくれる事を・・・


相手が、アイドルだろうが、俺には関係ない。

妹が出来た事が嬉しい。


「ということは、静さんは?」

「女優だ。知ってるだろ?直樹」

「知らん。そもそも、なれそめは何だ?」

「取材だ」


そういや、親父は雑誌社の記者だったな。

忘れてた・・・


もし、親父を悲しませたら、許さないが、

その心配は、なさそうだ。


「で、お兄さん」

「直樹でいいよ、エリちゃん」

「直樹くん、私もエリでいいよ」

「了解。どうした?エリ」

「ううん、何でも・・・」

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義妹 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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