美少女と腕試し
僕は、今リビングにあるソファーに座っている。3人掛けのソファーの中央で右側に姉様、左にレギオン爺さんが座っている。そして、対面には、レギオン様と2人の少女が座っていた。まるでお見合いである。
どうして、こうなった。
そして、中央上座に座るアースロイド様が口を開いた「紹介しよう。カイン=リーファンだ。」と手を差し出した。「そして、こちらが、エルザ=ファン=アストラル。アリサ=ファン=アストラルだ。」2人は双子の様で、髪型が違う事と片方の左目じりに黒子がある他はそっくりだった。たしかに、2人とも、すごい美少女であった。
僕達はともに会釈し頭を下げる。
「恐れながら申し上げます。」
ポニーテールで黒子のある。彼女がエルザであろう。少女らしくない、大きな胸で、引き締まったウエスト、スラッと長い脚、顔立ちは、美しい銀髪で、少し幼い感じだが、見とれるほどの美しさであった。全身を戦乙女の様な鎧を纏っている。
「私は自分より弱い殿方の嫁にいく気はありません」余程腕に自信があるのだろう。となりのアリサもうなずいている。アリサは、エルザと同じ顔だが、髪はショートのストレートで、胸はエルザほど大きくはないが、なかなかのスタイルで、魔導士のようなローブを纏っている。
先ほどのエルザの一言を聞き、アースロイド様とクラリス様が一瞬顔を見合わせ、その後、笑い出した。
「王子、兄上、何がおかしいのですか?」
「いやあ、すまんすまん。だが、そう思うのだったら、カインと腕試しをするといい。ただ、言っておくが、彼の腕前は、王子と互角、私よりも上だぞ。」クラリス様が話、アースロイド様が頷く。
「こんなヤツが王子と互角?。まさか。いいわ、試してあげる。」
「では、カインが負けたら、この話はなし。カインが勝ったら、2人とも嫁になるって事でいいな」アースロイド様が確認した。「はい。それでいいです。負ける気はありませんからね。」と2人は頷いた。
僕の気持ちは無視ですかー。
そして、2人は外に向かって、クラリス様が側に近ずいてきて。一言「本気でやっていいからな」と。
勝負は一瞬で終わった。槍を構え、突き出すエルザよりも早く懐に入り、剣で槍を弾き飛ばし、首元で止める。弾き飛ばした槍は、空を舞いエルザの後方で突き刺さった。
「そこまでっ!勝者カイン!」
呆然と立つエルザと、それを見つめるアリサをよそに、クラリス様が言い放つ、「これで、2人は、カインの婚約者だ。2人をたのんだぞ。」
いいのかなあ、っと思いつつ、僕に、お嫁さんができた。それも、2人も。
戸惑いながらも、デレっとにやける僕がいた。
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