第135話 ユリのアタック開始

とりあえず午前中の練習走行も無事に終わり、いよいよ本番を目の前にしていた。


レースカーであるフィットのメンテナンスも万全に終え、予選に向けてタイムが出るように少しだけセットを変え、タイヤも新品にしていた。


いよーっし!! 元FF乗りの腕が騒ぐぜえ!!!・・・・と私も本番を目の前にして、緊張をすっ飛ばして、妙なハイテンションになっていた。 


なんだかんだこうしてサーキットの場で思い切り競技で走るのは久しぶりだったので、ワクワクしきりなのである。


とはいえ今回先にアタックするのはAドライバーのユリであったので、先ずはその様子を伺いつつ、自分もどう出るのか考えようとしていた。


ユリはヘルメットを被り、マシンに乗り込んで完全に準備万端。 完全に目の色が変わっていた。 ピットにいるメカさんの合図と共にコースインした。


「さーて・・・・いよいよユリがアタックラップに入るか。 どんな風に走ってくるかな・・・・」


「そうねえ。 こういう一発のアタックはユリの十八番だし、きっとキレた走りを見せてくれるはずよ」


「頑張れーユリィーーー!! 頼むぞおおお!!!」


と、私、莉緒、セリカの三人はモニターに釘付けになって応援していた。


ユリの運転するフィットは、一周のウォームアップを終え、いよいよタイムアタックが始まった・・・・!!


続く

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