花国国造り伝説
花国国造り伝説
《
花国には、誰もが知る伝話がある。
むかしむかし、まだこの地で
神降しができる不思議な力――
彼女の名は、
あるとき、明花は
蓬莱山の
「我が名は、明花と申します。この世の安寧を願う者にございます。この地に宿りし大いなる神神よ、どうか我の声をお聞きください。願わくば、我に力をお与えください」
彼女は、七日間ずっと眠らずに、一心に願った。食も絶ち、五感を研ぎ澄まし、ただひたすら祈った。
そして、七日目の日の出のころ。
彼女の真摯な願いに応えた
「明花よ、我らを呼んだのはそなたか。…………よかろう。そなたの願い、この神が叶えて見せよう」と。
四霊と四神の
しばらくして、このことは世間の人びとの間で評判になる。
いつしか、多くの人びとが、彼女を慕うようになっていった。
人々は、混沌とした世に疲れていたのだ。だから、明花こそこの世を救う者だという考えが広まった。
こうして、人びとの支持を得た明花は、国内を統一し、蓬莱山の麓に宮を建て、自らを女王、
ここに、花国初代女王・黄明花が誕生した。
それからも民衆の絶大な支持を得続けた明花は、先頭に立って国造りに取り組んだと伝わる。
明花の死後、
そして、花国の守護神となった四神は、宿る地をそれぞれ決め、人びとの前から姿を消した。
しかし今でも、明花が四霊と四神のために建てた神仙の
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