第80話 研修&会議

介護職が唯一、“他の職種と同じことをしているぜ”と錯覚を起こしそうな(楽しくない)イベント。それは、研修と会議です。



研修は、外部に出向いて受ける研修と、施設内でスタッフ同士で行う研修があります。

後者は施設内研修と呼び、月に一度の会議の中で行われます。

この施設内研修、実はとても大切なのです。特に、身体拘束に関する研修や勉強会を施設内で行うことは、法律か何かで定められているのです(曖昧な記憶で申し訳ありません)。


以前、私が「研修が~」と呟いていたのは、この施設内研修のことです。年度始めに、研修の内容と主催職員が振り分けられ、それに沿って研修を行います。

今月は、私の担当。テーマは「移乗介助について」。

移乗とは、ベッドから車椅子、車椅子からベッドに移す介助のこと。トランスとも呼ばれます。

こんちゃん、このトランスが大の苦手。

研修なんてできない!(>_<)

と年度始めから嘆いておりましたが、一ヶ月前に腹をくくりました。

移乗介助に関する資料を集め……と言うと大袈裟ですが、介護雑誌や介護技術の本、実務者研修のテキスト、ウェブサイトから使えそうな内容を探しました。それらを眺め、何を扱いたいか、今のスタッフに必要な内容は何か考えました。

思いついたのは、3つ。腰痛を起こさない介助方法とは。具体的な移乗介助。職員の健康管理。たまたま腰痛で休んでしまった職員がいたので、腰痛予防の話はしたいと思いました。

研修資料は配付した方が良いみたいなので、資料を作成。介助の図が多いので、本のコピーに表紙と目次、まとめの文章、参考文献をつけただけになりました。でも、大学のゼミ発表で培ったものがここで生かされました。

パワーポイントを使いたい! パワポの技術もプロジェクターもないけど。

研修本番は、作成配付した資料を読んだ後、移乗介助の実演、実演の後はストレッチ(体を伸ばさない人が多いため)、まとめの文章を読んで研修を終了したら、なぜか拍手を送られました。そんなにつまらなかったのか。

ウェブサイトをプリントアウトして読み上げるだけの研修をされる人もいるけれど、私はこだわりすぎました。でも、今のスタッフに必要な内容を扱いたいもの。評価も上げたいし(こそっ)。

30分程度の研修。ぐだぐだでしたが、何とか終了。良い経験になりました。

が、その後の会議のことを忘れていました。私は会議の書記だったのです。

……書記、頑張りました(´;ω;`)。

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