第10話 創作者目線で見てしまう
先日、映画「アルキメデスの大戦」を見に行ってきました。
原作は知りませんが、久々に映画を楽しめた感がありました。約1か月前に「今日も嫌がらせ弁当」を見ましたが、そちらは大事な場面で興ざめしてしまい、楽しめず。
……話を戻します。件の「アルキメデスの大戦」について。映画の内容はホームページでご確認下さい(投げやり)。
私はなかなか楽しめたのですが、一緒に見に行った人からは、かなりの不評。
計算のシーンが多すぎる。戦闘シーンや会議の緊迫した様子がもっと見たかった。とのことでした。
むしろ私は、もっと計算の場面を入れてほしかったと思っています。
主人公は、海軍に席を置いていますが、専門は数学。もとは帝大数学科にいたという設定です。主人公にとっての戦いは、戦場でも会議でもなく、数字や数学です。これ以上、計算の場面を減らして外の場面を入れてしまったら、主人公が数学者である意味がなくなってしまいます。
ぎりぎりのところで主人公の役割が守られたと感じました。
原作では、まだまだ始めの方の内容のようですね?
主人公を演じた菅田将暉さん。今までは、あんなに魅力的だとは思いませんでした。
世間ではイケメンだと言われていますが、私にしてみたら“可愛い男の子”でしかなく、個性的な印象を受けておりました。
歌は上手なんですけどね。月9の「ラヴソング」の歌唱シーンは良かったです。
そんな菅田将暉さん。今回の映画では、ちょっとした仕草が目を引きました。
おにぎりの食べ方が色っぽかったり、立ち振る舞いが綺麗で良くも悪くも軍人ぽさはなかったり、顔の角度で鼻梁が美しく見えたり。
頭の中で計算をしているときの表情は、頭の良い人が頭脳をフル回転させているときそのもの。演技とはいえ、これができる若手俳優さんは少ないのでは。
脇を固める俳優さんも、実力派。
柄本佑さん。菅田将暉さんとは対照的なキャラクターですが、見事な相棒ぶりを発揮。
舘ひろしさん。ただのダンディではなかった。
國村隼さん。最高。
角替和枝さん。。゜(゜´Д`゜)゜。
……と、ネタバレにならない程度の浅い感想を書いたところで、気づきました。
創作者目線で映画を見てしまっている。
趣味程度ではありますが小説を書く身として、「自分ならこう書く。こんなキャラクターを書いてみたい」みたいな感覚で映画も見ていました。
これはあかん。生意気にもほどがある。
最後に。
爆風と海水と血が混ざる戦艦。こんな“画”を見せられたら、震えてしまいます。やはり私は、たちの悪い創作者くずれなのですね。
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