〇〇を追い求めるマイちゃんシリーズ
またたび
オチを追い求めるマイちゃん
「ケイくん」
「なんだい、マイちゃん」
「これは小説だ」
「はい?(新手のメタ展開かな……?)」
「漫画でもアニメでもない!!」
「まあそうだね……?」
「これは実に難しい、問題なのだよ」
「とりあえず病院行く?」
「やめとく。まあ聞いてくれ」
「聞ける内容ならば」
「——例えばの話、爆発オチをするだろう?」
「何の例えばなんだよ、それは」
「爆発オチは多くの場合、何でもありな締め方なこともありうまく笑いを獲得できるものだ。しかし、どうだろう。小説では爆発オチをしたところでうまく笑えない」
「……?」
「分からない、という顔だね」
「分かったら負けだとは思ってる」
「爆発オチで一番大切なのは勢いなのだ。つまりは、動く勢いなのだ。しかし、小説では勢いなど皆無に等しい。笑いだってクスクス笑う程度が限界だ、爆笑などありえない」
「それはこの作者の手腕の問題では……?」
「はい?(新手のメタ展開かな……?)まあともかくだ。小説界で爆発オチなど使っても、誰も笑わないということだ」
「はあ」
「しかし、実に非情な現実だが、これは爆発オチに限った話ではない、勢いのある笑いはどのオチであっても小説では表現しきれないのだ。小説で臨場感は出せても、疾走感はなかなか出せない。勢いは文字のみでは表現しきれないからだ。絵があって、なおかつそれが動くことで、勢いというものが生まれる。——要するに、小説で爆笑を取るのは不可能ということだ」
「そやなー」
「お前関西人じゃないやろ、何関西弁使ってんねん」
「お前も関西人じゃないだろ、普通に使ってるじゃん」
「そやなー」
「(もう帰っていいかな……? いいよね?)」
「そこで最初の話に戻る。爆発オチの例からも分かるように、小説界でお笑いをやるのはとても難しいということだ。文字に起こしたら案外、芸人のコントも笑えないなんてこともあるだろう。それは言い方や表情による勢いがないからだ」
「ふむ」
「そこで今回のテーマは……『どうすれば爆笑のオチを小説で表現できるのか』という話になる。落語なども面白いが、あれは納得がいってクスッと笑うタイプだ。爆笑は難しい、良いアイデアはあるか、ケイくん?」
「帰っていい?」
「私の涙を運命付けてもいいなら」
「帰る」
「待って」
「あっそれと、作者曰く千字以内に収めたいらしいよ」
「はい?(新手のメタ展開かな……?)」
「どうしようか」
「ならもうこれしかないやん」
\💥🔥💥🔥爆発オチ🔥💥🔥💥/
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