脱け殻
つちひさ
2019/7/30 脱け殻
だいぶというか相当暑くなった。殺人的な日射量が背中に刺さる。もう、露地でも長靴は限界だ。ただ、木陰は涼しい
。
リアス式海岸の岬が連なった海岸からこの谷間に向かっては風が抜ける道がある。爽やかな風が私の気化熱を奪い去っていく。もうこの木陰からは出たくない。
刈り遅れた茅の葉が変に揺れている。よく見ると葉の裏には蝉の脱け殻がついている。草の葉についているのはそれだけで、他はみな樹木の幹についている。
あんなにも揺れては脱皮も難儀しただろうに。そもそもどうやって登ったのか。要らぬお節介をしばらく焼いた。
脱け殻 つちひさ @tu6393
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