時が止まった世界

西野猫音

第0話 プロローグ

俺は足早に歩き、勢い良く扉を開ける。

「おはよう。」

彼女がそんな事を言いながら笑っている気がした。まだ朝早く、誰も居ない教室の中で。

そう、気がしただけなのだ。

俺のこの幻は。

美しい幻想は。

すぐ終わってしまう。

彼女はもうー。

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