第31話 ある乙女のひとりごと 

私は、フェアリー。 名前はまだない‼


本当は有るのだけれど、いまはまだナイショなの。


だって、彼が聞いてくれないの、だからしょうがないじゃない。


プンプン‼


でも、そう~言えば?


私も彼の名前を知らないわ! やだ~。



そう言えば、彼との出逢いは衝撃的だったわ。


何故かって。


だって、迷子なのよ。 


あの年齢で......。 有り得ないでしょう!


まぁ、私の舞に夢中になる余り、ついて来てしまったらしいから、

しょうがないと言えば、しょうがないけど。


彼が、夢中になれるくらいの舞を踊れたのなら、私はもうプロのダンサーね。


だから街道までは案内してあげたわ。



優しいでしょう、わたし。



それから、何日か経ったある日......。


彼が、また迷子になってないか心配になって、見に行ってきたわ。


そうしたら、目的地に向かって旅を続けていたから、凄く安心したの。


安心したから、直ぐに帰って来たのだけれど......。



名前を聞くの、また忘れたわ⁉

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